諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
[234] [233] [232] [231] [230] [228] [227] [226] [225] [224] [223]
[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
約束の時【前編】
☆この話の中では、アリエスの惨劇は起きません。ルルーシュは5歳前後?
約束の時【前編】
☆子ルルがマイブームなので、まずは子供編から。
後編は大人?でも、16歳くらいになると思います。
約束の時【前編】
アリエスの離宮には、色取り取りの花が植えられている。
皇妃であるマリアンヌの趣味だろうが、咲き誇る花々は人の心を癒してくれる。
そして、子供達にとっては、またとない遊び場だ。
ルルーシュも気に入っており、いつも花の中に埋もれるように座っていることが多い。
そして、この日もそうだった。
日課のようにボーっとしていると。
「可愛いね」
その声にルルーシュが顔をあげると、そこには見た事のない少年。
キラキラと輝く金髪が眩しい。
「お兄ちゃん、だ~れ?」
幼さゆえに、まだ呂律が上手く言えない。
「うん。やっぱり可愛いな」
少年はニコニコと笑っている。
「???僕は男の子だもん。可愛いじゃないもん」
ルルーシュにとって可愛らしいのは、妹のナナリーで自分ではない。
だが、母マリアンヌに似た容姿は、誰がどう見ても「可愛らしい」だった。
だが本人は気に入らないらしく、いつも頬を膨らましている。そんな姿も強烈に可愛らしいのだが、本人は気が付いていない。
「そうかな?ルルは可愛らしいよ」
うん。可愛い。
初めて見る甥っ子は、予想以上に可愛らしく、初めて欲しいと思える存在に出会えたような気がする。
シャルルかマリアンヌに言えば貰えるかな?
本気で思うのだが、目の前の子供は、本当に子供だ。
今言った所で、理解してくれないだろう。
それは嫌だ。
「違うもん」
プーっと頬を膨らませて怒っている(らしい)表情に、ドキリとした。
「決めた、やっぱり貰う」
「ほえ?」
ニッコリと笑い、
「僕の名前はV.V.だよ」
「ブイツー?変な名前」
初めて聞く名前だ。
「そうかもね。個を棄てたから」
「?????」
意味が分からない。
「やっぱりルルは可愛いな」
「違うもん」
「違わないよ」
誰が見ても可愛い子供。
でも、可愛いだけではなく、どこか絶対的に惹かれるものがある。
だから欲しい。
「お兄ちゃん、変」
目の前の少年は変だ。
変なのに、キラキラと輝く金髪は光を弾き、その瞳からルルーシュの視線が外れない。
それに、見詰めているとドキドキしてきた。
「変でも良いよ」
「え?」
「だから、ルルが欲しい」
「ほえ?」
僕が欲しい?
意味が分からず、ルルーシュが首を傾げると、
「これは約束の印だよ」
そう言って、V.V.は少しだけ屈み込むと、ルルーシュの唇に自分の唇を重ねた。
「ほわぁぁぁ」
初めてのキスにルルーシュが目をパチクリしていると、
「もう少し大きくなったら、僕のお嫁さんになってね」
「え?ぼ、僕が?」
お嫁さん?
目の前の人の?
そう考えた時、ボッと顔が赤くなってしまった。
「そうだよ。もう少し大きくなったら、迎えに来るよ」
だから、約束。
そう言って、もう一度軽く触れるだけのキス。
「//////////」
「早く大きくなってね」
恥ずかしすぎて、ルルーシュは頷く事しかできない。
そんなルルーシュを優しい瞳で見詰めながら、V.V.は去っていった。
唇に残った感触だけが、鮮明な記憶として残った。
☆子ルルがマイブームなので、まずは子供編から。
後編は大人?でも、16歳くらいになると思います。
PR
カウンター
プロフィール
HN:
伊月 優
性別:
女性
検索避け