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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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手紙 2

 気が付いたら自分に与えられた部屋で眠っていた。
「夢?」
 悲しい夢だった。
「残念だけど、夢じゃないよ」
 掛けられた声に、声のする方を見れば見慣れた男。
「スザク?」
 どうして?
 自分の部屋は女子寮だ。
 男子禁制の場所。
「心配だったから、ちょっとした裏技を使ってみた」
 悪戯っ子の様に微笑む姿に、そう言えば女子寮の寮長がスザクに言い寄っているのを思い出した。
「笑顔一つで女を騙せるとは思わない事ね」
「知っているよ」
 そう言いつつも、これからも自分の顔はフルに使うのだろう。
 枢木スザクとは、そういう男だ。
「兄さんは」
 それまで呆れた顔をしていたカレンだが、自分の言葉に思い空気が流れた。
「聞いたよ」
 スザクにとってナオトは憧れの人だった。
 カレンに会いにきたナオトと、何回か話をする内に、考え方に惹かれていった。
 いつか一緒に戦いたい。
 そう思わせるような立派な人だった。
「夢じゃないのね」
「ああ」
 スザクもナオトが亡くなったと聞き悲しかった。
 だがカレンの悲しみは、スザク以上だろう。
 カレンにとってナオトは、最後の身内なのだから。
「兄さんの夢」
 叶わなかった。
 あんなに願っていたのに。
 手助けしたいと思っていたのに。
「僕達で叶えよう」
「え?」
 スザクの言葉は以外だった。
 いや、兄の言葉に真剣に耳を傾けていたのは知っている。
 だが、兄が亡くなったのに?
 スザクは、兄が居たからこそ一緒に夢を追いかけてくれているのだと思っていた。
「ナオトさんの夢は、僕達で叶えようよ」
 兄の夢。
 それは、
「ナイト オブ ラウンズ」
 皇帝の騎士。
 皇族の次に権限を持つ存在。
 中にはエリアの副総督を命じられている者すら居る。
「うん。ラウンズになって、この僕達の故郷を取り戻そう」
 ナオトの夢は、ラウンズの一員となり、このエリア11の総督になる事だった。
 初めはテロリストになり、エリアの開放の為に戦おうとしていたらしい。
 だが、それでは多くの仲間の血が流れることになってしまう。
 だから、自分が頑張って上り詰めて総督になるのだと語っていた。
 今は副総督止まりだが、将来的にはラウンズの一員が総督になるだろうと見越しての行動だった。
「なれるかな」
 ナオト兄さんでもなれなかったのに。
「なれるさ、僕らはナオトさんよりも若いんだから」
 そうだ、少なくともナオトよりもスタートラインが若い。
 順調に出世していった兄。
 兄と同じ速さで出世して行けば可能かもしれない。
「そうよね」
 考えるのは明日で良い。
 今は前を向いて進むだけ。
「それでこそ、カレンだ」
 少しは元気を取り戻したらしいカレンに、スザクはホッと胸を撫で下ろした。
 やっぱり、落ち込んだり悲しんだりするカレンより、前向きに頑張るカレンの方が似合っている。
「まあね」
 何時までも落ち込むわけにはいかない。
 こうして心配してくれる友?悪友?も居る事だし。
 明日に向かって進もう。
 兄の夢は、絶対に叶えてみせる。




☆多分、気が付かれていると思いますが、カレルルの前に〇〇×ルルが前提になります。
彼を出す事はないとおもいますが(笑)
ついでに、スザルル要素も入れても良いですか?

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