諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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別れたら好きな人 19
注意・急にシリアスモードから遠ざかっております。広い心で読んで下さい。
嫌われていないのなら、もう一度やり直せるかもしれない。
微かな望みにジノは賭けた。
「なっ!冗談は止めろ!」
冗談にしては性質が悪い。
言って良い事と悪い事がある。
「冗談じゃありません。私がバカだったんです」
本当の愛情を知らなかったばかりに、ルルーシュを傷付けた。
でも、もう間違えない。
「俺は、お前とは付き合わない」
確かにジノの事は好きだ。
だが、付き合いたいとは思わない。
「どうしてですか?やっぱり私の事は嫌いですか?」
「嫌いじゃない。ど、どちらかと言えば/////好きだ/////」
照れたように赤くなってるルルーシュにジノが抱きつこうとしたら、逃げられてしまった。
「ルルーシュ?」
「兄さん?」
好きだと言った後に逃げるとは、ジノはおろかロロとて想像できなった。
「い、いや、その。ジノの事は好きだ。だが、付き合いたいとは思えない」
好きだし、傍にいたいとまで思う。
思うのだが、付き合いたいとは思わなかった。
大きな矛盾かも知れないのだが、付き合いたいと思わないのだから仕方がない。
「ど、どうしてですか!私の何が気に入らないのですか?」
散々振り回したのだ、気に入らない所だらけなのは分かる。
「女性に優しい所とか?」
自分で言っておきながら疑問系なのは、気に入りはしないがジノが女性に優しい事は納得しているからだ。
でも、気に入らない所と言われれば、そこしか思い浮かばない。
自信過剰な所や、子供みたいに我侭な所は、実は気にってたりする。
見ていて飽きないからだ。
それに、ジノのおかげで世界観が広がったのは事実。
一度は振られた(というか、ルルーシュから別れの言葉は切り出したが)が、結局は嫌いになれなかった。
「じゃあ、なんで付き合ってくれないんですか!」
好きだとまで言ってくれるのなら、付き合ってくれても良いじゃないか。
酷い。
自分の事は棚上げなジノだ。
「え?何となく?」
いや、本当に何となく付き合いたくないだけなんだが。
う~ん。説明が難しい。
嫌いじゃないし、今でも好きだ。
だが、付き合いたくはない。
これはルルーシュの中では決定事項だった。
「そんな~」
ルルーシュの返答に、ジノは情けない声が出てしまう。
まさか『何となく』で、断られるとは思わなかった。
傍で成り行きを見守っていたロロも呆れている。
「でも、まあ。これってジノの自業自得なんじゃないの」
何はともあれ、兄の中でそう決着が付いたのなら仕方がない。
見た目以上に頑固な兄が、簡単に気持ちを切り替えるとは思わない。
「え~」
確かにそうかもしれないが、
「悪いな」
本当に悪いと思っているのだろう、ルルーシュの表情は申し訳なさそうだった。
「でも、でも、まだチャンスは有るんですよね?」
嫌われていないのなら。
「え?」
「もう一度、最初から口説きます」
今度こそ、真剣に口説こう。
「まあ、それはアリだけど」
う~ん。
もう一度口説かれるか。
それも良いかも。
考えただけで楽しそうだ。
「はい。今度こそ、ルルーシュ先輩を口説き落として見せます!」
嬉しそうに力強く言い切ったジノ。
「精々、頑張れよ」
他人事のように言いながらも、ルルーシュは嬉しそうだ。
「絶対に落として見せます」
「そうだな」
既に落ちてはいるのだが、それは言わない。
「愛してます、ルルーシュ」
今度こそ間違えない。
「こら、先輩が抜けてるぞ」
その言葉が振りだけなのは誰の目にも明らかだ。
だって、ルルーシュは嬉しそうなのだから。
嬉しそうに見詰め合う二人。
他人が見れば、恋人同士に見えるだろう。
だが、二人はスタートラインにすら立っていない。
これから始まるのだ。
「勝手にしてよ」
そんな二人に呆れているのは、散々振り回されたロロだ。
だが二人を見詰める瞳も、やっぱり優しかった。
何だかんだと言いながらも、ロロは二人の事は応援しているのだから。
終わり
☆本編はここで終わりです。あとは「おまけ?」のみ。
元々シリアスではなく、コメディーを目指していた話です。
でも、ちゃんとジノルルですよ。まあ、正確にはジノ→←ルルなんですが。
両想いな、片思いがコンセプトの話です。
ちなみに、「おまけ」は、一番初めに書いた文。連載を開始する前に書いたラストです。
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