諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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プリンの友『デート編』
自分達の気持ちを伝えた二人。
「じゃ行こう」
自然に差し出される手。
「はい」
ルルーシュは、何の違和感もなくロイドの手を取る。
繋いだ手からお互いの体温が感じられる。
「暖かいね」
ロイドは繋いだ手を見ながら呟いた。
他人の手がこんなに暖かい事をずっと忘れていた気がする。
「そうですね」
手を繋ぐという行為は、子供の時以来かもかもしれない。
ナナリーとは手を繋ぐではなく、車椅子を押すだったから。
「ねえ、ルル君」
「何ですか?」
店内までの距離は短かい。
店の前が待ち合わせ場所なのだから当然なのだが、それが残念だった。
「もう少し歩こうか?」
ロイドも、繋いだ手を離したくなくなった。
だから、目の前のお店に入りたくないのだ。
入れば離さなくてはいけないから。
「はい」
ロイドの提案に、ルルーシュは笑顔で頷いた。
だって、ルルーシュも手を離したくなかったから。
「良かった。じゃあ、散歩しよ」
運動は嫌いだが、ルル君と歩くのは悪くない。
自分が、こんなにゆったりとした時間を過せるとは思わなかった。
「はい、ロイドさん」
ただ歩くだけなのに、繋いだ手が暖かく、世界そのものが違って見える。
二人がブラリと向かった先は公園。
遊具自体は少ないが、公園の周りを取り囲む緑が目に鮮やかだ。
ブラリと一周した2人は、手ごろなベンチへと座った。
遊具が少ないせいか、時代の影響か、子供達はおろか人の気配もない。
「そう言えば、ちゃんと言ってないよね」
「何がですか?」
何か聞き損ねていただろうか?
「好きだよ」
「え?なっ!」
ロイドの言葉に、一瞬何の事か分からなかったが、次の瞬間にルルーシュは真っ赤になった。
「言いたくなったんだ」
自分の気持ちをね。
「ロイドさん!!」
凄く恥ずかしい。
「好きだよ、ルル君」
真剣なロイドの声。
「はい。俺も好きです」
真剣に言ってくれているのだから、ちゃんと返そう。
俺だって好きなのだから。
ルルーシュの言葉に嬉しそうに笑ったロイドは、そっと顔を近付けた。
重なり合うシルエット。
「大好きだよ」
ロイドの言葉は、真っ赤になって驚いているルルーシュには聞こえていないだろう。
☆完結
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