諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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片翼の天使 6
そして、遅れてニーナが来た。
顔を見るのは生徒会のメンバーと言えど、久しぶりのような気がする。
なにせ最近は研究の方が忙しいようで、授業にすらまともに出ていないのだ。生徒会の活動には、一切出ていなかった。
そんなニーナなのだが、ルルーシュの顔を見た途端、驚いている。
ニーナがココまで驚いているのを見た事がない。
「どうして、この方が?」
『『『『この方?』』』』
ニーナとは面識がある程度としか聞かされていないメンバーにとって、ニーナの発言は気になる。
特にスザクは、先ほどからニーナの事を睨み付けている始末だ。
「ゴメンなさい。忙しそうだったから、伝えるのを忘れていたわ」
苦笑しながら、さり気なくニーナとスザクの間に入ったのはミレイだ。
「ミレイちゃん?」
「今日からアッシュフォード学園に通う事になったのよ」
「え?でも」
状況が理解できないのだろう、ニーナはオロオロとしている。
「ニーナは一度だけ会った事があるわよね」
「ええ」
確かに会った事はある。
いや、正確にはミレイの後ろから見ていただけだった。
子供の頃の話だが、当時から綺麗で印象的な子供だった。
数年で、ますます綺麗さに磨きが掛かっているが、本人に間違いないだろう。
ココまで綺麗な人間が、何人も存在する事はないだろうから。
「あの時は、ちゃんと紹介しなかったわよね。ルルーシュ・ランペルージ君よ」
「え?」
ランペルージ?
だった、彼は、
「ルルーシュ・ランペルージです。宜しく」
ニーナが色々考えている内に、当のルルーシュが笑顔と共に手を差し出してきた。
余りにも綺麗な笑顔に、見惚れてしまったニーナは、無意識に手を握っていた。
そして、本来聞かなくてはいけなかった重要な事は、ルルーシュの笑顔と共に消え失せていた。
ルルーシュの綺麗な笑顔に、生徒会のメンバーがボーっと見惚れていると、
「もうダメ!」
見惚れながら握手していたニーナを、ルルーシュから引き離したのは、やはりと言おうかスザクだ。
「お前な」
お約束な展開にルルーシュも呆れた顔をしているが、そんな事はスザクには関係ない。
ルルーシュの笑顔と綺麗な手を、他人に独占されているのは嫌なのだ。
「ダメったらダメなの!」
そう言いつつ、スザクはルルーシュの事を抱き締めた。
「ちょっと、スザク君!」
「「「スザク」」君」
独占欲の塊のようなスザクに、生徒会のメンバー達は呆れるしかなかった。
「絶対に離さないんだから!」
離して、消えてしまうと困る。
ルルーシュはココに、自分の腕の中にいるのに、それでも消えてしまいそうな儚さを持っていた。
だから離したくない。
初めて本気で欲しいと思ってしまったのだから。
「スザク」
自分を抱き締める力強い腕。
自分が縋らなければならない相手は違うのに。ルルーシュは、この暖かい腕に身を任せたい衝動に駆られてしまった。
ダメなのに。
あの人以外の手を取る事は許されていないのに。
スザクの手を取りたいと思ってしまった。
二人の想いは、まだ重ならない。
☆久しぶりに連載を再開したら、書きたい事を忘れました(汗)
そして、黒幕をどちらにしようか迷っています。
書き出した当初は次男様だったのですが、今では長男様も捨てがたい(笑)
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