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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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別れたら好きな人 9

 繋がれた手。
 暖かさが伝わってくる。
 自分よりも大きくて力強い手。
 幸せを運んでくれる。


 この時ルルーシュは、とても幸せだった。
 ジノは何かにつれてルルーシュを優先してくれる。
 自由奔放で子供のような一面を見せたと思ったら、次の瞬間には大人のような落ち着きを見せる。
 一瞬、一瞬が変化に富んでいて、目が離せない。
 『ああ、こんなにも好きなんだ』
 今ならストンと自分の気持ちに素直になれる。
 傍に居るだけで幸せだ。
 自分の想いを、ギュッと繋いだ手に込めてみた。
「?どうしたの?」
 加えられた力に、ジノは隣を歩く自慢の恋人を見詰めた。
「何でもない」
 素直になれると思った矢先なのに、口から出るのは優しくない言葉。
 こんな事を言いたかった訳じゃない。
 『好きだ』と言いたかったのに!
 天邪鬼な自分が怨めしい。
「何でもなくはないでしょ」
 優しく言い含める様は、年下とは思えない落ち着き。
「だから、」
「はい、ストップ」
 またしても天邪鬼な言葉が出ようとした瞬間、ジノに止められてしまった。
「・・・・・・・」
「ルルーシュが、上目遣いに見て来る時って、言いたい事がある時だけって知ってた?」
「え!」
 知らなかった。
「そうだろうね。ルルーシュって自分の事には疎いからね」
「ほっとけ」
 俺のどこが疎いと言う事に成るんだ?
「ルルーシュは可愛いな」
「知らない」
 プイッと顔を背ける仕草にすら、ジノは魅せられてしまう。
 この瞬間が続けば良い。
「ルルーシュ」
 真剣なジノの声。
「・・・・・・・・」
 それでも、振り向いたら負けのような気がして、ルルーシュは下を向いてしまった。
「ルルーシュ」
 ソット肩に添えられる手。
「・・・・・・・・」
 何でだろう、凄く恥ずかしい。
 悶々と考えていると、ジノの気配が近付いてきた。
 そして、耳元に掛かるジノの吐息。
「愛してる」
 囁かれた言葉はシンプルだが、強烈だった。
「///////////////」
 今度こそ本気で顔を上げられない。
 今顔を上げてしまったら、真っ赤になっているのがバレてしまう。
「だから、傍に居て」
 その言葉に、顔を上げられないルルーシュは頷く事しかできなかった。


 幸せで、本当に幸せ過ぎて、終わりがあるなんて思わなかった。 




☆結局、ラブラブな二人が書きたかったので遠回りしました。
次回から急展開の予定。

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