取り戻した宝石 おまけ

　取り戻した宝石　おまけ

「ルルーシュ様」

　語尾にハートマークが付きそうな弾んだ声。

　ルルーシュと再会してからのロイドは、どこか浮かれていた。

「なんだ？」

「特に用事はないんですけど、何となく会いに来ちゃいました」

　テヘ。

　そんな擬音すら聞こえてきそうだった。

「仕方がないな」

　ルルーシュの方も慣れたもので、そんなロイドを諌める事はしない。

「それにしても、ルルーシュ様には白が似合います」

　本来は、別の用途の為に皇帝の衣装は白がベースとなっている。

　だが、ロイドは純粋に白の似合うルルーシュを見て喜んでいた。

「赤が映えるからな」

　その為の白。

「でも、それはまだ先の話でしょ。今は白が似合うルルーシュ様を堪能しておきたいんです」

　もっとも、その時に自分がどう動くかは未定だ。

　だって、やっと取り戻したのだ。

　またしても奪われるなんて我慢できない。

　だから、この計画は慎重に進めなくてはならない。

　二度と主を手放さないために。

「相変わらずだな」

　８年振りに会ったロイドは、昔と変わらない。

　誰よりも安心して手を取れる。

「僕は変わりませんよ。ずっとルルーシュ様だけです」

　昔も、今も、そして未来も。

　自分は、ルルーシュと言う人物に囚われ続けるのだろう。

　それは、とても素敵な事。

　ただ１人を想い続けられるのだから。

「我が騎士ロイド」

　ずっと言いたかった。

　ロイドを自分の騎士だと。

　それが、ようやく叶った。

「はい」

「付いてきてくれるか？」

　自分の成そうとしていることは険しい。

「勿論ですよ」

　ルルーシュ様に付いて行くためにココにいるのだから。




☆あってもなくても良いという事で「おまけ」です。
短くてスミマセン。
なんとなく書いてみたくなりました。