諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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反逆の幕開け
☆オデュッセウス&ギネヴィア→ルルーシュ
30万HITリク「反逆の狼煙」の続きになります。
反逆の幕開け
「ねえ、お兄様」
「なんだい」
「もうそろそろ良いと思うの」
うふふふと笑うギネヴィアに、オデュッセウスもまたニッコリと微笑んだ。
「そうだね」
頃合だろう。
行き先は一つ。
いざ黒の騎士団へ。
いきなり皇族の出現で、黒の騎士団は慌てふためいていた。
「な!どうして!」
「ゼロは?」
「それよりも、本物か?」
オデュッセウスやギネヴィアは、表に出ることが少ない。
本人だと言っても、信憑性は低い。
残念なことにココには中華でオデュッセウスに会った事のある者達がいないのだ。
たった一人の共しか連れずに、こんな敵地に皇族が来るだろうか?
罠かもしれない。
だが、それを判断できるものがココにはいなかった。
「分からない。だが、本人たちは本物だと言っている」
「なら、本物かどうかなんて・・・・」
分からないじゃないか。
そう続けようとしたところで、問題のゼロが遣って来た。
「ゼロ!」
「待たせた」
「わざわざ済まなかった。それよりも問題があって」
「聞いている。だが、その前に、その2人は本物の第一皇子オデュッセウスと第一皇女ギネヴィアだ」
オデュッセウスの名前は聞き覚えがあった騎士団の面々(もっとも顔までは知らなかったが)だが、ギネヴィアの名前は初めて聞いた。
だが、考えてみればブリタニア皇帝には100人を超す子供がいるのだ、名前と顔が一致するのなど一部しかいない。
余程の功績かインパクトがなければ、名前と顔を覚える事はない。
「そうか、ゼロが言うならば本物なんだろうな」
ゼロの背後に控えていたカレンが、『さすがゼロ』と感動している。
カレンにしてみても、オデュッセウスの顔は知っていても、ギネヴィアの方は全く知らなかった。
「それで、何の用です?」
用もないのにノコノコと現れる二人ではないのだ。
ブリタニアにいた頃は、会話らしい会話をしたことのない兄と姉だが、気が付いたら視線を感じることが何度かあった。
それは、他の鋭い視線に紛れ込んでいたが、優しい視線だった。
「あら、会いたいから来たの」
うふふふふと掴み所のない笑顔のギネヴィア。
「そうだよ。もう会っても良いと思ってね」
嬉しそうに笑うオデュッセウス。
二人の視線は、幼い頃に感じた優しいままだ。
「理由が分かりません」
優しい視線に戸惑いつつも、ここはゼロとして振舞わなくてはいけない。
「あら。姉が弟を迎えに来ただけよ」
うふふふ。
「「「「「「はぁ???」」」」」」
姉?って事はゼロは皇族?
「何の事だか分かりません」
ここでバレル分けにはいかない。
くそ!
想定外だ!
内心で動揺しつつも、ゼロとして毅然に振舞う。
「おやおや、ここまで言ってしまったのだから認めてしまいなさい。君が私達の弟だとね」
「どうして!」
誰が認めるものか!
「大丈夫よ。貴方の為に軍は掌握してきたわ」
「・・・・・はぁ?」
何を言っているんだ。
「そうだよ。ルルーシュが望めば、いつだって皇帝にしてあげられるよ」
ニコニコととんでもない事を言い出す2人に、呆れるしかない。
「俺が皇帝になってどうしろと?」
何をしろと言うんだ、この2人は。
「あら、分からない?」
「内部から変えていけば良いんだよ」
当たり前のように言う2人だが、ルルーシュの内心は混乱していた。
「・・・・・・・・・・」
内部から変える?
そんな事が!
だが、そうすれば黒の騎士団はどうする?
ルルーシュが悶々と考えていると、
「ねぇ、そこの貴方」
ギネヴィアは扇を指差して妖艶に微笑んだ。
「は、はい」
急に指された事で、しどろもどろとしてしまうのは仕方ないだろう。
「この子は、私達の弟よ。つまり皇族なの。貴方達は、それでも付いていけるかしら」
「そ、それは・・・・」
どうなのだろう?
騙されていたのか。
だったら・・・・・
「やれやれ、使えないねぇ」
オデュッセウスは大きな溜息を付いた。
「本当にねぇ」
うふふふ。
「どういう意味ですか?」
人の正体をバラシておいて!
「これでも譲歩したんだよ」
「はぁ?」
「もし彼らが皇族であっても関係なくルルーシュに付いて行くというならば、黒の騎士団を前面に出して援助しようとね」
「だけど彼らは、即答できなかったわ。貴方に付いて行くと」
オデュッセウスとギネヴィアの言葉がルルーシュの心に刺さる。
「信用できないような仲間なら棄ててしまいなさい」
「私達がルルーシュを守ってあげるわ」
優しく微笑みかける兄と姉。
この人達ならば信用できるかもしれない。
「待って下さい。ゼロは私達のリーダーです」
だから、連れて行かないで。
カレンの必死な叫び。
だが、
「困ったね。でも、ルルーシュが皇族に戻っても君は付いていけるのかい?」
「そ、それは!」
ナナリーが皇族なら、ルルーシュだって皇族のはず。
それなのに、今まで理解できなかった。
いや、理解したくなかったのかもしれない。
「ほらね。君もルルーシュの事を分かりきれていないようだね。そんな君達の元に、大事な弟を置いておける訳がない」
俯いてしまったカレンに黒の騎士団の面々が同情的な視線を向けた。
「「「「「「・・・・・・・」」」」」」
「私やギネヴィアは、ルルーシュがゼロであっても気にしないよ」
「でも!ゼロはクロヴィスを殺しているの」
カレンの叫びに、今度はルルーシュが顔を俯いてしまった。
仕方がなかったとはいえ自分は実の兄を手に掛けてしまったのだ。
「それが?」
だが、オデュッセウスは淡々と笑みを浮かべたままだ。
「バカね。ブリタニアの国是から考えたらクロヴィスは単なる弱者に過ぎないわ。ルルーシュは何も間違えていないの。それどころか、生粋の皇族として正しいわ」
ギネヴィアの方も、妖艶な笑みを浮かべて擁護している。
「君達は何か誤解しているようだね」
「え?」
「私達はブリタニアがどうなろうが関心がないんだよ」
「そうよ」
「だったら何をしたいんだ」
黒の騎士団を代表して、叫んだのは藤堂だ。
「ルルーシュと共にあることだよ」
「ルルーシュの傍にいることよ」
「それだけ?」
それだけの為に、この兄妹は黒の騎士団に乗り込んで来たのか?
「そうだよ。私達にとって、弟と言えるのはルルーシュだけだからね」
「他の弟妹なんて、どうでも良いのよ」
「だから、ルルーシュ」
「一緒に帰りましょう」
オデュッセウスとギネヴィアの優しい手がルルーシュに差し伸べられた。
☆中途半端ですが、ここまでです。
ちなみに、お供に連れていた人はカノンさんだったりします。
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