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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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別れたら好きな人 16

 ジノの口から出た言葉は、ロロの予想通りの名前。
 ならば、二人で一緒にいる所を見られたのだろう。
「ふーん。それで、何?」
 だから何だと言うのだろう?
 ジノとルルーシュは既に別れている。
 未練があるなら、別れなければ良かったのだ。
「何って・・・その・・・・」
 そうだ、本当に何だというのだろう。
 付き合っていた頃ならば追及する権利もあった、だが別れた今となっては、そんな権利すら存在しない。
「だって、別れたんだよね?」
 ニッコリと言いながらも、ロロの瞳は非難する色が見え隠れしている。
「ああ」
 そうだ。
 ロロの言う通りだ。
 別れているのに干渉するのは間違いだろう。
「ねえ、前にも言ったけど、どうして別れたの?」
 こんなに兄に執着しているのに。
 ジノの態度は分かりやすい。
 どう考えても嫉妬だろう。
「本当に、どうしてだろう。あの時は、愛情が沸かなくなったと思ったんだ」
「おもった?じゃあ、今は?」
 過去形なジノの言葉に、ロロは今の気持ちが知りたくなった。
「正直なところ、分からない」
 自分自身でも分からないのだ。
 だが、ロロとルルーシュが一緒にいるのを見たくなかった。
 凄く嫌だったのだ。
「分からないねぇ」
 そう言いながら、ジノは自分の顔が歪んでいるのを知っているのだろうか?
 見ている方が分かる事がある。
 今回だとてそうだ。
「ただ、ロロとルルーシュ・・・先輩が一緒にいるのを見ていたくなかった」
「はあ?それで分からない?」
 そのままなのに?
「分からない」
 キッパリと言い切るジノに、ロロは呆れるしかない。
 そして何時だったかルルーシュがロロに言った言葉が蘇った。
『ジノは体が大きいだけの子供なんだ。だけど、一部だけ先に大人になってしまっている。とてもアンバランスなんだけど、そこがジノらしい』
 照れながら言う兄が可愛らしく映った。
 あの時の言葉が、今なら良く分かる。
 ジノは駄々っ子な子供だ。
 欲しいと思ったら、直ぐに手に入れる。
 手に入った時は夢中なくせに、直ぐに飽きてしまう。
 典型的な子供。
 だけど、その子供が変わりつつある。
 先に変わったのは兄かもしれないが、ジノも変わろうとしている。
「あのね、ジノ。君、僕に嫉妬しているって気が付いてる?」
「はあ?嫉妬?誰が?」
 ロロの言っている意味が分からない。
「君がだよ」
「誰に?」
「僕に!」
「どうして?」
 どうして私がロロに嫉妬?
「一緒に居たからじゃない」
 やれやれ、どうして僕がココまで二人の事で頑張らないといけないんだろう。
「私は嫉妬していたのか?」
 ロロに。
 だが、そう思えば納得できた。
 嫉妬したからこそ、激しい怒りが押し寄せてきたのだろう。
 それは、すんなりとジノの中に納まった。
「そうだよ。凄く分かりやすかったよ」
「すまない」
 そうだろうな。
 ロロは聡い。
 言われて気が付いた私とは違う。
「謝る相手が違うよ」
「え?」
「後ろ」
 ロロの言葉にジノが後ろを振り向くと、そこにはルルーシュの姿があった。



☆ようやく終わりそうな気配(笑)
さて、最後の大どんでん返しまで頑張ります。あと2,3話で終わりたいな(希望)

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