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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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恋人達の時間

☆星刻×ルルーシュ (もともと両想い)




恋人達の時間




「ゼロ」
「星刻」
 バベルタワー崩壊後、久しぶりに再会した二人は、ガッシリと抱き合った。
「・・・・・・・はぁ?」
 なんでしょう、目の前の光景は?
 必死に抱きしめあう2人に、カレンの目が点になってしまった。
 その横で、C.C.も眉間に皺を寄せている。
 どうやら知らなかったようだ。
「無事で何よりだ。この一年は、本当に心配していたんだぞ」
 フッと笑う星刻に、
「悪かった。色々と有ったんだ。だが、これからは一緒に居られる」
 自分達の他にはカレンとC.C.しか居ない部屋。
 何の躊躇もなくルルーシュはゼロの仮面の脱ぎ捨てた。
「ちょ、ちょっと!」
 何してんのよ!
「大丈夫だ。星刻は俺の正体を知っている」
「え?嘘」
「ほぉ。知っていながら手助けするか、出来た男だな」
「褒めて貰ったと解釈しておこう」
 カレンやC.C.の言葉に、星刻はニヤリと笑いながら言った。
「当たり前だ、俺が認めた男だぞ」
 そう言うルルーシュは、何処か自慢げに嬉しそうだ。
「ゼ、いや、ルルーシュ」
「星刻」
 見詰め合う2人。
 ガッシリとして身長の高い星刻と、華奢で綺麗なルルーシュの組み合わせは、見た目的には美男美女にしか見えない。
「ヤバイかも」
 ゴシゴシと目を擦っても、やっぱり美男美女のカップルにしか見えない。
 カレンは何度も目を擦ってみても、やっぱり結果は変わらなかった。
 というか、女の自分を差し置いて
「美人だな」
 C.C.のことばに、思わずカレンも頷いてしまう。
「本当よね」
 だから、どうして男の癖に美人なんだろう。
 2人が苦笑している中、部屋の中がピンク色に染まっている。
「ちょとアンタ達、顔が近すぎるからって、え!あぁぁぁぁ!!!」
 近すぎるどころではなく、距離は0。
 つまり、目の前でキスしていた。
「ほお。なるほど」
 人目を憚らない熱い抱擁に、繰り返されるキス。
 C.C.はニヤニヤと眺め、カレンは真っ赤になっている。
「ななななな、何してんのよ」
 同様が隠せないカレンの言葉も、星刻とルルーシュには聞こえていない。
 ただただ、2人の世界を堪能していた。
 勿論、ギャラリーの2人は眼中に無い。


「ルルーシュ」
「星刻」
 やっとキスに満足したのか見詰め合っているのだが、お互いの赤く腫れた唇が卑猥に映って仕方のないカレンだ。
「もう好い加減にしてよ!」
 なるべく唇を見ないようにしながらも、チラリと見てしまうのは人間の性だろう。
「へぇ?ああ、居たのか?」
 初めて気がついたと言わんばかりのルルーシュの言葉に、いくらカレンでも切れそうになる。
 というか、切れた。
「はぁ、居たわよ。ずっと居ました。アンタ達がキスする前から居ましたとも」
 何か文句でもあるの!
 開き直っている人間は最強だ。
「デバガメな女だな」
 分かっていただろうに、わざと言う星刻は相当に人が悪い。
「ちょっと、アンタ性格悪いわよ」
「褒め言葉として貰っておこう」
 フッと笑う星刻。
「褒めてないから。それよりも、アンタ達の関係って?」
 キスシーンを見てしまっているのだから、他人ではないのだろうが。
「えっと、その。こ、恋人?」
 ハニカミながら星刻に確認するように上目使いで見上げるルルーシュの姿は、凶悪に可愛らしい。
「恋人ねぇ」
 態度からは納得できるけど。
 っていうかルルーシュ、アンタどこの乙女?
 女以上に恥らっている姿が似合う男だ。
「ほぉ、いつの間にか赤飯を炊く羽目になっていたとは。知らなかったぞ」
 フンと、C.C.は面白くなさそうだ。
 自分の知らない間に、契約者に恋人が居たとはプライドが許さないのだろう。
「し、仕方がないだろう。星刻と想いが通じたのはブラックベリオンの前だったんだ。色々あった頃だったからな、お前に紹介する前にタイミングを逃してしまったんだ」
「だからといって、そこまでの中なのにか?」
「え?あ!そういえば、初めてキスした・・・・」
 ポッと赤くなりながら言うルルーシュに、女性人は呆れるばかりだ。
「はぁ?」
「うそ!」
 初キスがアレ?
 何なの、このバカップルは?
「1年間の想いが溢れた結果だ。自然の事だろう」
 ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべている男の言葉は、この際スルーだ。
「騙されてるんじゃないの?」
「考え直したほうが良いぞ」
 どう見ても、この男は性格が悪そうだ。
 単純なルルーシュでは手に負えないかもしれない。
「だ、騙されてなんかない。それに、俺も星刻の事が、す、好きだから、その・・・・」
 語尾が小さくなっているのは恥ずかしいからなのだろう。
「ルルーシュ。私も愛しているぞ。お前の敵は私の敵だ。2人でブリタニアを滅ぼそう」
「星刻」
 熱く語る星刻の言葉に、ルルーシュはジーンと感動している。
「はいはい。勝手にしてよ」
「バカらしいな」
 そんな2人の姿に、空しくなった女性2人は呆れながら部屋から出て行ってしまった。
 星刻は直ぐに気が付いてニヤリとしたが、ボーっと余韻に浸っているルルーシュには見えていないようだ。
「ルルーシュ。愛している」
 言葉と共にルルーシュの顔を持ち上げると、星刻は顔を近付けていった。
「星刻」
 重なり合う唇。
 今度は邪魔する者達は居ない。
 心行くまでルルーシュの唇を堪能する星刻だった。





☆リクが元々両想いということで、急にバカップルが書きたくなりました。
本当は星刻を、もう少し壊れた人にしたかったのに出来なかった。
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