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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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デートは危険がいっぱい【中編】

 一緒に町に繰り出した二人。
「なあ、星刻」
「どうした?」
「俺たちは目立つのか?」
 先ほどからチラチラと見られている。それどころか、たまに黄色い歓声が聞こえるのは気のせいだろうか?
「まあ、目立つだろうな」
 自分の身長や見た目もそうだが、それ以上に中性的なルルーシュを引き連れているのだ。
 見た目は美男美女。ハッキリ言えば目の保養になるのだ。
 一般人が振り向くのも当たり前だな。
「選択を間違えたか?」
 目立つのは得策ではない。
 今からでも人目につかないプランに切り替えるべきか?
「今更だ。それよりも、天子様へのお土産を選ぶのだろう?」
 その言葉に、ハッと目を見開くと真剣な表情。
 今にも帰りそうだった雰囲気が一変した。天子様には申し訳ないが、良い起爆剤になってくれたようだ。
「そうだった。天子様が見たことのないような物を選ばなくては」
 自由に外へ出られない少女へ、お土産くらいは見たこともないような物を選んであげたかった。
 使命感に燃えているルルーシュ。
「あちらに雑貨屋がある、見に行ってみよう」
 そう言いながら、さり気なく星刻はルルーシュの手を握った。
 あまりにもさり気なかったために、手を引かれる形になっているルルーシュも違和感に気が付いていない。
 繋がって手は、とても暖かかった。
 それは正に、仲の良いデートの風景。
 
 
 そんな二人を見つめる、3対の瞳。
「やはりな」
「許せませんわ」
「星刻さん」
 三人は呟くと、標的を見失わないようにコッソリと後を付けていく。
 標的は、どうやら雑貨屋に入ったようだ。
 外からジッと中の様子を窺っていると、バチっと音が鳴るように星刻と視線がかみ合った。
 ..が不敵の笑みを浮かべると、一瞬にして星刻の表情が青くなる。
 慌てている様子が、手に取るように分かる。
「愚かだな」
 ニヤリ。
 魔女の私から逃れられるものか。
「あら、気が付かれたようですわね」
 うふふふ。
 神楽耶も黒いオーラを放っている。
「そのようだな。だが、まだ甘い」
「星刻さん。ゴメンなさい」
 個人的には嫌いではないが、ルルーシュが絡んでいる時点で、全力で阻止させてもらおうとカレンは考えていた。
「逃がさないぞ」
「追いかけますわ」
「ルルーシュは、私が守る」
 3人は一致する意見の元に二人を追いかける。
 どこまでも、絶対に逃さない。
 
 
 そして、3人を目撃してしまった星刻は、
「ルルーシュ」
 天子用のお土産を買ったルルーシュの腕を掴んだ。
「ほわぁ?どうした?」
 慌てた様子の星刻に疑問を持ちつつも問えば。
「不測の事態が起こった。何も聞かずに一緒に逃げてくれ!」
 逃げるとは穏やかではないが、星刻の真剣な表情にルルーシュは頷く事で同意した。
「すまない。裏口から逃げるぞ」
「分かった」
 何から逃げるのか分からないが、星刻と一緒ならば大丈夫だろう。
 絶対の信頼を寄せている相手なのだから。
「店主。裏口を借りるぞ」
 鋭い眼差しで星刻が睨み付けるのだ、誰も嫌とは言えない。
 現に雑貨屋の店主も、顔を青くして頷いている。
「行くぞ、ルルーシュ」
「ああ」
 店主の指し示す方のドアから逃避行。
 当たり前のように二人の手は繋がっている。






☆微妙な長さになってしまったので、短いですがココで区切ります。
後編も短いです。
リクエストになかったカレンを出したのは、趣味です。申し訳ありません。
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