諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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笑顔は勝者の証
☆この話は、30万HITの部屋にある「涙は勝者の証」の続きになります。
「星刻」
ようやく会えた星刻に、天子はニコニコとしている。
「天子様」
星刻の方も、元気な天子の様子に安堵していると、
「聞いて下さい」
「何ですか?」
嬉しそうな天子に、釣られるように星刻も笑顔だ。
「ゼロをお嫁さんにするの」
ポッと顔を赤らめながら言う天子に、ピシっと星刻が固まった。
「・・・・・・・申し訳ございません。もう一度言ってもらえますか?」
聞き間違いだろうか?
いや、そうに決まっている。
私の天子様に限って、そのような事があってなるものか!
「だから、ゼロをお嫁さんにするの」
エヘヘヘと嬉しそうな天子。
間違えではなかったようだ。
だが、
「ゼロ!」
星刻の叫び声が斑鳩に木霊した。
「説明して貰おう」
天子を背後に庇いながら、詰め寄る相手は認めたくない天子様の嫁(非公認)
「何をだ」
「天子様が、お、お前・・貴殿を嫁にすると言っておられる事にだ!」
冷静になろうとしているのが分かるが、無駄に終わっている。
「何の事だ?」
嫁?
後宮に入れるんじゃないのか?
どこからこんな事になったんだ?
「しらじらしい、お前が何か吹き込んだのだろう!」
決め付けている星刻に呆れながらも、
「天子様」
ルルーシュは星刻の背後に隠されている天子に問い掛けた。
「何ですかゼロ」
ようやく自分に話し掛けてくれた事が嬉しいのか、天子はニコニコだ。
「嫁とは何の事ですか?」
何時の間に話が変わったんだ?
「えっと。神楽耶様に話したら、ゼロを後宮に入れてしまうのは黒の騎士団的に困ると言われたので、どうしたら良いのか相談したら嫁にすれば良いと言われて。だから・・・」
お嫁さんにするんです。
ハニカミながら言う天子様は可愛らしい。
だが、大きな矛盾。
「私は男ですので嫁にはなりませんよ」
「え!」
ガーンと擬音が聞こえてきそうな程に驚いている天子には悪いが、嫁は流石に無理があるだろう。
「という訳だ。悪いが星刻の方からも誤解を解いてくれ。私は後で神楽耶様の方にも話しておく」
というか、言い含めなくては。
これ以上子供に悪影響を及ぼしたら申し訳ない。
「承知した」
原因がゼロ本人ではなく、天子様の暴走ならば致し方ない。
正しき知識を与えるのも臣下の勤め。
納得した星刻は頷くと、しゃがみ込んで天子と視線を合わせた。
が、
「て、天子様」
そこにはポロポロと涙を流している天子の姿。
「よ、嫁にできないのですか」
縋りつくような視線。
「いや、その、あの」
星刻がオドオドしていると、
「申し訳ありませんが、無理です」
ルルーシュはキッパリと言い切った。
誤魔化した方が可哀想だと思ったからだ。
それに、今回は星刻もいるのだ。何とかなるだろう。
「嫌です。だって、後宮は無理なのでしょう。だったらお嫁さんに来てください」
神楽耶様のお話を聞いて、後宮は諦めた。
でも、お嫁さんにするのまで諦めるのは嫌。
「ですが・・・」
「天子様」
ルルーシュと星刻が二人掛で説得しようとするのだが、涙を流して首を振る天子には通じない。
「嫌!絶対に嫌です。ゼロをお嫁さんにするの」
ボロボロ。
涙が止まらない。
そして、やはりというか、ルルーシュは諦めるしかなかった。
「分かりました。天子様の嫁になります」
小さな女の子が泣く姿に弱い。
自覚はある。
だからといって、他にどうしろと。
殆どヤケだった。
フト、反らしたた先には、申し訳なさそうな星刻の姿。
「本当ですかv」
ルルーシュの言葉に、天子はパーと笑顔に戻っている。
「仕方ありませんからね。ただ、条件があります」
「何ですか?大丈夫です、ゼロをお嫁さんにできるなら頑張ります」
健気な言葉に胸を打たれるが、自分が嫁かと思えば涙が出てきそうだ。
「私はブリタニアを潰すために努力しております」
「知っています」
その為の黒の騎士団だと神楽耶様にも教えてもらった。
「ですから、天子様の嫁にあるのは、ブリタニアを潰してからになります。それでも良いですか?」
「はい。勿論です」
本当は直ぐにでもお嫁さんになってもらって、毎日お菓子を作ってもらいたいけど、もう大人なんだから少しくらいは我慢しなくちゃ。
うん。
天子が納得していると。
「天子様」
どちらに、どう声を掛けて良いのか迷っていた星刻は、まずは天子の方に声を掛けた。
「星刻もお手伝いしてね」
「ですが・・・・」
「ね」
笑顔の迫力。
「・・・・・はい」
天子の笑顔の前に星刻も敗北した。
「ゼロを早くお嫁さんにする為に、頑張ります」
「宜しくお願いします」
大きな溜息と共にルルーシュが言えば、
「はい!」
全開の笑顔で返事が返ってきた。
☆星刻が出張ってる。
でも天ルルのつもり。
最強天子様が書きたかったの。
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