諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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未来はどっち?
☆R2騎士団救出後。天然ボケボケな我が道を行くルルーシュに騎士団中華大慌て。
というリクだったのですが、天然ボケボケが、よく転ぶゼロになり。騎士団中華大慌てが、暴走するカレンと天然な星刻になりました。
先に謝ります。本当にゴメンなさい。
未来はどっち?
ゼロは本物だ。
新しく黒の騎士団と共にすることになった星刻は、その時まで本気で思っていた。
事の始まりは、ゼロの居ない場所に呼び出された事だろう。
「なんの用だ?」
ゼロを抜きにして話がしたいという事自体が気に入らない。
ムッとした表情で見据える先には、扇と藤堂。そして、ゼロに忠誠を誓っているはずのカレンの姿。
気に入らない。
無表情で見詰めていると、扇が慌てている。
「あ、あの、別に深い意味があっての事じゃ・・」
そこまで言ったところで、カレンからストップが掛かった。
「扇さん。深い意味があるからこそ呼び出したの。勝手に進めないで」
「あ!ああ。そ、そうだった。えっと、それで、その・・・・」
だが、中々前に進む気配がない。
「何が言いたいんだ?」
用がないなら帰りたいのだが。
ギロリと凄みを増した眼光で睨み付ければ、扇は黙り込んでしまった。
「もう!扇さん!」
「ご、ごめん。だけど・・・・」
オドオドとした扇に、これ以上は望めないだろう。
だったら、
「俺から話そう」
普段は寡黙な方だが、ここぞという時には役に立つ男、藤堂が名乗り出た。
「お願いします」
「ああ」
「で、奇跡の藤堂が、何を話してくれるんだ?」
よもや、ゼロの不利になることではないだろう。
仮面で素顔を隠しているとはいえ、ゼロの事は気に入っている。
裏切りの打算であれば斬り捨ててやろうか。
「ゼロの事だ」
「で?」
本当に裏切りか?
「彼は、」
「彼は?」
「天然だ」
「・・・・・・・・・・」
何だ?
ありえない言葉を聞いた様な気がする。
「ちょっと、星刻さん。現実逃避しないで下さい。ゼロが天然なのは、本当なんですから!」
必死になって言い募る紅蓮の騎士。
彼女が真剣に言うのならば、本当なんだろう。
だが、
「天然?」
この場合は、天然記念物の天然ではないんだろうな。
ありえないとは思いつつも、ゼロだしと思わずにはいられない。
「そうだ。ゼロは天然だ」
「どこが?」
あれ程完璧な男が、天然?
「そうなんです。だから、星刻さんにも傍で見ていて欲しくて」
私達だけじゃフォローしきれなくて。
申し訳なさそうなカレンの言葉に、そこまで深刻なのかと思うのだが。
「どこら辺が、天然なんだ?」
彼のどこが天然だというのだろう?
普通だと思うのだが。
「そうだな。例えば、直ぐに転ぶ」
「本当に、何も無い所で転ぶんだ」
あのゼロが?
「それに、歩いたまま寝ている事もあるから、壁とかによく激突しているわ」
冗談ではなくて?
「他には、 仮面をしたまま食事をしようとした事もある」
ここまで来ると、本物の天然だといえよう。
だが、
「なぜそれを、俺に言うんだ?」
「守って欲しからよ」
カレンがキッと睨み付けながら言う。
「彼は、細い。何か有ってからでは遅いからな」
藤堂の言葉に、ゼロの姿を思い浮かべてみた。
確かに細い。
体にフィットした衣装から伺えるのは、女性並みの細さだ。
あれでは人並みの力は出せないだろう。
「そうだな」
納得してしまう。
「それに、体力もないし」
まあ、それでも頭は良いのよね。
「だろうな」
これにも納得してしまう。
「だから、話すのよ」
これ以上、被害を出さないためにも。
カレン心の呟きは、幸いなことに星刻には届かなかった。
それから数日。
この間に星刻は、ずっとゼロを見続けてきた。
その結果。
彼らの話が正しいと思い知ったのだ。
「危ない!」
カレンの叫び声が聞こえた瞬間、無意識に星刻の体が動いた。
「ゼロ」
瞬時にゼロの所まで移動したと思ったら、目にも止まらない速さでゼロの体を支えた。
「ほわぁ」
転びかけていたゼロは、自分を支える腕に仮面の下で目をパチパチしてしまった。
「大丈夫か?」
自分が支えたのだから大丈夫のはずだが、念のために聞いたに過ぎない。
「あ、ああ。助かった」
「気を付けた方が良い」
「分かっているのだが、何で躓くのか分からない」
首を傾げている姿に、何も言えなくなってしまう。
「・・・・・・・・・」
ゼロが真剣なのは分かるが、本気で言っているのか?
「無理よ。コイツ本気で言ってるんだから」
「カレン。言葉が過ぎるぞ」
ムッとしたゼロの言葉にもどこ吹く風だ。
「だって、事実じゃない。アンタだ何も無い所で転ぶじゃない」
「好きで転ぶわけではない」
「知ってるわよ。でも転ぶじゃない!」
「それは、そうだが」
「ほら、反論できないでしょ。だから、アンタは大人しく守られていなさいよ」
ゼロを守るのは私達の役目なんだから。
「納得できない」
たかが転ぶ程度の事で守ってもらうのは気が引けるというか、納得できないような気がする。
「納得しなさい!」
だが、命令形のカレンの言葉に、ゼロはプツンと何かが切れた。
「煩い!」
ムッとしたゼロが踵を返して帰ろうとしたのだが。
「ほわぁぁぁ」
またしても転んだ。
「「ゼロ」」
そして、見事なタイミングで抱き止めたのは星刻だ。
「た、助かった」
「ナイスよ星刻」
冷や汗を掻いているカレンや、ビックリしている星刻。
「あ、ああ」
星刻とて、意識して動いた訳ではない。
ここ数日の無意識の行動なのだ。
「済まん」
シュンとしてしまったゼロに、ありえない胸のトキメキ。
「・・・・・・・・・・」
気のせいだと自分に言い聞かせながらも、目が離せない。
「だからアンタは素直に守られていなさいよ」
カレンの言葉に、またしてもムッとしたものの。
「仕方ない。守られてやっても良いぞ」
大柄な物の言い方。
「ちょっと、それが守ってあげる人に対しての言い方!」
「お前達が勝手に守ると言うのだ。許して遣っただけでも良いだろう」
ツーンと言い放つゼロに、またしてもカレンが詰め寄ろうとしたが、
「待て」
止めたのは星刻だ。
「「星刻」」
カレンは元より、ゼロも星刻が口を挟むなどとは思わなかった。
「俺が守るから大丈夫だ」
ゼロは俺が守る。
「え?」
「はぁ?」
何か違わないか?
2人がそう思ったものの、星刻は1人で熱くなっているようだ。
「ゼロ!」
「ほわぁ」
ガシッとゼロの両手を包み込む星刻。
「大丈夫だ。ゼロは自分の道を進めば良い。何があろうと、どこで転ぼうと、絶対に助けてみせる」
「あ?ああ」
前半の言葉は嬉しいが、後半は何かが違うような。
だが、
「大丈夫だ」
念の入った言葉に、ゼロの方もどうでも良くなってしまった。
考えてみれば、自分は少しばかり(ココがポイント)人よりも非力だ。
守ってもらえるというならば、全力で作戦に力を注げる。
「完璧だ」
これは、完璧なことかも知れない。
いや、完璧なのだ。
「ちょっとゼロ?」
ふふふと不気味な笑い声を発し始めたゼロにカレンが心配そうに語り掛けるも、
「問題ない。さあ星刻、我が野望の為に手を取り合おう」
「もちろんだゼロ」
ガシッと握り合う手と手。
「もう知らないから」
どこか常人とは違う視点で意気投合してしまった2人。
騎士団や中華連合の未来は・・・・・
☆何度も謝ります。本当にゴメンなさい。
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