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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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突然の報告

☆藤堂ルル♀の「マジで恋する5秒前」の続編。千葉や朝比奈達にルルを紹介するです。




突然の報告




 改まった藤堂に呼び出された朝比奈と千葉の2人だが、中々藤堂が話そうとしないので30分以上はお茶を啜っている。
 既に4杯目のお茶に差し掛かったところで、もうそろそろ朝比奈は限界に近付きつつあった。
 持っていただけで飲んでいない千葉と違って、出されたお茶を全部飲んでいた朝比奈が4杯目のお茶に口を付けた時、
「結婚しようかと思うのだが」
「ゴホッ」
 あまりな藤堂の言葉に、口の中のお茶を撒き散らしてしまった。
「汚いぞ、朝比奈」
「仕方のないヤツだ」
 呆れながら千葉と藤堂さんが拭いてくれるのはありがたいが、それよりも聞き間違えでなければとんでもない言葉を聞いた気がする。
「結婚って、人間相手じゃないとできませんよ!」
 人形相手ではできないと、喚く朝比奈を眼光だけで黙らせると、
「勿論、生身の人間と結婚する」
「見つかったんですか?」
 藤堂の理想が高いことを知っている千葉としては驚きだ。
 もっとも実は先ほどから驚いていたのだが、驚きすぎて冷静になってしまっただけなのだ。
「ああ、完璧に理想と一致する女性が見つかった」
 余程嬉しかったのだろう、薄っすらと顔が赤くなっている。
「居たんですね。そんな天然記念物並みの女性が」
 しみじみ言う朝比奈の言葉に、隣で千葉も頷いている。
「ああ、スザク君の剣道の試合会場で出会ったんだ」
 スザク君の幼馴染らしいと笑って言う藤堂。
「へー。スザク君のねぇ」
 それは良かったと思ったところで、ある事実に気が付いた。
 千葉の方も同じことに気が付いたようだ。
「「幾つなんですか?」」
 スザク君の幼馴染。
 幼馴染とは、幼い頃から仲の良い同年代の友人のはず。
 スザク君と同年代。
 タラリと嫌な汗が二人を襲った。
「17歳だ」
「「・・・・・・・・・・」」
 『『犯罪』』
 同じ言葉が過ぎった。
 17歳。
 年の差は20。
 朝比奈と千葉の顔が引き攣っているが、藤堂は気付く事無く婚約者のルルーシュの事を話し出した。


 可愛い
 綺麗
 完璧
 優しい


 同じような褒め言葉が何度も出てくる。
 それを聞いているうちに、藤堂がいかに本気かを2人は嫌というほど分かってしまった。
「藤堂さんてば、ベタ褒めしすぎですって」
 過剰とも思える褒め言葉の数々。
「藤堂さんが、いかに本気か理解できました」
 これほど藤堂が褒めるような人物だ、若いがシッカリしているのだろう。
「それでだ、会うか?」
 藤堂の視線が心なしか揺らいでいる。
 会わせたいような、会わせたくないような微妙な感じだ。
「はぁ?」
「え?」
「ルルーシュ君に、お前達の話をしたら是非会いたいと」
「言われちゃったんですね」
「言われたんですか?」
「そうだ」
 勿体無くて会わせたくなかったのだが、彼女の望みとあれば・・・・・
 いや、やっぱり会わせたくない。
「会いたいです!」
 ここまで藤堂さんを動かした子なら、是非に会いたいな。
「会います」
 一度本人に会わなくては。
「分かった」
「「で、いつ会えるの」ですか?」
「隣に居る」
 素っ気無い藤堂の言葉。
 だが、
「いつから?」
 嫌な汗が出てきた。
「まさか」
 もしかして?
「初めからだ」
「「やっぱり」」
 それは相手が可哀想だ。
 初めからという事は、かれこれ一時間くらい待っていたことになる。
 『『大物?』』
「ルルーシュ君」
 2人がまだ見の藤堂の相手に心の中で賞賛を贈っていると、続き部屋の襖がそっと開いた。
 中から出てきたのは、顔を赤らめている美少女。
「うわー」
 可愛い。
 てか、美人さんだ。
 藤堂の惚気を一瞬で理解してしまった。
 ウンウンと頷いている朝比奈の隣で千葉がジーっとルルーシュの事を見詰めていたと思ったら、いきなりルルーシュの両手を握り締めてきた。
「あ、あの?」
 どうすれば良いのか分からなくて、藤堂に助けを求めようとした時。
「藤堂さんの事を頼みます」
 千葉の目は真剣だ。
「えっと。その」
「ここまで綺麗で、尚且つ大物な女性など二度と見つからないだろう。藤堂さんの事を幸せにして下さい」
 お願いしますと、手を握ったまま頭を下げる千葉に、、
「はい」
 ルルーシュは満面の笑みで答えた。
「千葉・・・・・」
 気持ちは嬉しいが、何か違うぞ。
「千葉さん、違いますから。藤堂さんと幸せになって下さいでしょ」
 珍しく朝比奈の方が常識的だった。
 2人の遣り取りに、それまで緊張していたルルーシュの気が緩んだ。
「良かったです。藤堂様との事を認めていただいて」
 藤堂が信頼していると言う2人。
 できれば認めて欲しかった。
 だから、待っている間もドキドキしていた。
 時間なんて気にならなくて、藤堂様の声だけが聞こえてきた。
 内容は恥ずかしかったけど、自分の事を思ってくれるのが伝わってきて凄く嬉しかった。
「当たり前だ。俺が認めている2人だからな」
「藤堂様」
「ルルーシュ君」
 ジーっと見詰め合う藤堂とルルーシュ。
 2人の意識から朝比奈と千葉の事は綺麗サッパリ忘れられている。
 朝比奈と千葉は、お互いに頷きあうとそっと部屋から出て行った。
「はいはい。もう好きにして」
「お幸せに」
 『『藤堂さんが幸せなら』』
 2人が望むことは、ただそれだけ。





☆紹介するというよりも、会わせただけですね。
最近、ギャグテイストがお気に入りなので、所々おかしいです。
そして、タイトルがそのままで申し訳ないです。
 

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