諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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艶花
☆Cルル「C.C.に無理やりお酒を飲まされて酔ったゼロが騎士団に正体ばれる」
初のCルルです。
艶花
その日は黒の騎士団の親睦を兼ねた宴会が行われていた。
「だー!酒が足んねーぞ!」
喚きちらす玉城を初め、他の幹部達もできあがっている。
「もう、お酒臭い」
未成年という理由で飲むことを禁止されているカレンは不満だらけだ。
「カレン。楽しんでいるか?」
保護者代わりの扇としても気になるのだが、
「全然」
酔っ払いの中の素面が楽しめるはずが無い。
「まあ、そうだよな。すまん」
手に持っているお酒を背後に隠しながら、扇は人のよさそうな笑みを浮かべて去って行った。
「もう!本当に最悪」
ここにゼロでも居てくれたら楽しいというか、嬉しいのだがゼロが団員達の親睦会に出た事は無い。
「どうした?」
クスクスと笑って近付いて来たのは、恋のライバル?のC.C.だった。
「アンタこそ今更?」
宴会が始まって1時間以上経っている。
「ゼロの所に居たのだが、煩いから来てみた」
ニヤリと言う言葉に悪意を感じる。
「ゼロの邪魔だけはしないでよね」
「当たり前だ。私は共犯者だからな、邪魔などしないさ」
「何ですって!」
悔しい。
「それよりも、一杯貰っていくぞ」
C.C.が手に取ったのは、比較的呑み易いがアルコール度数は高いというカクテル。
「アンタが飲むの?」
「まさか、ヤツに飲ませるのさ」
ヤツが誰を指しているのか分かってしまったカレンはC.C.を睨み付ける事しかできなかった。
「持ってきたぞ」
ノックもせずに入ってきたかと思えば、手渡されたのは綺麗な色の液体。
香りからしてアルコールが入っているのだろう。
「いらん」
未成年に何を勧めるのだ。
「ほう。童貞君はアルコールもダメか」
「飲めるに決まっている!」
見下した言い方にカチンと、従来の負けん気が出てしまった。
「では飲め」
「ああ、飲む」
ジーっとC.C.に見詰められるのも気が進まないので、ルルーシュは一気にカクテルを飲み干してしまった。
「バカが」
いくら飲みやすいといってもアルコール度数の高いカクテルだ、一気に飲めばアルコールに慣れている者だとて酔っ払う。
分かっていて選んだのだが、
「飲んだ・・・ぞ?」
あれ、視界がグルグルする。
それに、心なしか気分が良い。
「酔ったな」
「/////酔って・・なーい・・・・//////」
顔を赤らめていっても可愛らしいだけだし、呂律が回っていないのが酔っている証拠だった。
「もっと欲しいか?」
ニヤリ
「欲しーい」
「そうか、宴会場へ行けば飲めるぞ」
「行く」
ルルーシュはゼロの衣装のまま、仮面を付ける事無く宴会場へと向かって行く。
「もうそろそろ頃合だろう。特別に見せてやるよ」
私の共犯者の素顔をな。
「ああ、もう帰ろうかな」
1人でジュースを飲んでいても詰まらない。
カレンがそう思い席を立とうとすると、騒いでいた者達が急にシーンと静まり返ってある一点を見詰めている。
「え?何?」
カレンも皆と同じ方向を向けば、そこに在り得ない人物が在り得ない格好をして立っていた。
「ルルーシュ!」
ルルーシュ・ランペルージ
同じ学校の、同じクラスのブリタニア人。
そのルルーシュが、ゼロの格好で立っている。
それだけでも衝撃が大きいのに、
「メッチャ美人だ」
「ウゲー。可愛い」
「カオスだ」
「・・・・・・・」
などエトセトラ。
そう、酔っ払い達にはゼロの服装をしたブリタニア人が居るという事よりも、顔を赤らめて首を傾げている傾向の美人が立っていることの方が重要だったのだ。
「ちょっと、こっちに来なさい」
ルルーシュの事は嫌いだが、こんな狼の群れの中に放りだすのは危険だと自分に納得させて自分の隣へと座らせた。
「カレン?」
コテンと首を傾げて名前を呼ばないで欲しい。
「/////な、何よ!///////」
性格は悪いが、もともと顔だけは良いと思っていた人物だ。
顔を赤らめている姿は凶悪だ。
凶悪に可愛い。
ムズムズとカレンの母性愛が目覚めていく。
「お変わり」
そう言って出されたグラスには見覚えがあった。
先ほどC.C.がゼロに飲ませると言って持って行ったグラス。
「え?まさか」
だが、ルルーシュが着ているのはゼロの衣装だ。
「もしかして、この子がゼロ?」
そう言ったのは、この酔っ払いの中でも比較的まともな思考が残っていそうな朝比奈だった。
普段からお酒に強いだろう藤堂も眉間に皺を寄せながらルルーシュの事を見ている。
「まさか!だって・・・・・」
違うはず。
自分は違うことを知っている。
だが・・・・・
「でも、ゼロの衣装だよね」
「・・・・・・・・」
ルルーシュが纏っているのはゼロの衣装。
それから導き出されるのは、
「そうだ、そいつがゼロだ」
「「「C.C.」」」
いつの間に来たのか入り口の所にC.C.が立っている。
「そんなはずない。ルルーシュがゼロだなんて・・・・」
「ソイツにはゼロになる理由があった」
それが答えだ。
ニヤリと笑うC.C.に誰も何も言えなかった。
「それにしても、ゼロがこんなに美人さんだなんて。ちょっと嬉しいね」
「朝比奈さん」
「だって、美人さんなら全力で守ってあげたくなるでしょ」
「そうですけど」
確かにこのルルーシュを見たら、守ってあげたいというよりも守らなくてはいけないという使命感すら沸いてくる。
「彼がルルーシュと言う名を持つものであるならば、俺に異存はない」
それまで黙っていた藤堂の言葉に、朝比奈は嬉しそうだ。
藤堂が居ての四聖剣だ。
その藤堂の言葉で大義名分を得たことになる。
「良かったなルルーシュ。ちゃんと認められたぞ」
「ほわぁ?」
酔っ払っているルルーシュには、周りの会話など当然聞こえていなかった。
その様子に、
「ちょっと、何未成年に飲ましているのよ!」
ゼロの正体がルルーシュということは複雑だが、分かった以上は守る。
それに、こんな無防備なルルーシュを守るのは私しか居ない!
こうなったら切り替えの早いカレンだ。
ゼロの騎士と共に、ルルーシュの騎士にもなろう。
「私はC.C.だからな」
「だからって飲ませないでよ」
それもアルコール度の高いヤツを!
「コレは私のだからな。私の勝手だよ」
そう言うとルルーシュの頭を自分の胸元に押し付けた。
「な!羨ましい・・・じゃなくて、止めなさいよ」
「うぅぅ」
胸に圧迫されているのだろう、ルルーシュが苦しそうだ。
「他のメンバーには、お前達から適当に話しておけ」
その言葉に周りを見渡せば、部屋に居る誰もが自分達の事を見ていた。
「それじゃ、コイツは引き取っていく」
「待ちなさいよ」
「何だ?」
モガモガと苦しんでいるルルーシュを引きずるように連れて行こうとしていると、
「アンタとは一度決着を付けたいと思っているんだけど」
「止めておけ」
「なんでよ!」
「私の勝ちに決まっている」
ニヤリと笑えば、今度こそルルーシュを連れて部屋から出て行ってしまった。
「悔しい!」
このときより、カレンの中では打倒C.C.に変わった。
☆初Cルル。もう少しC.C.をかっこよくしたかったけど無理でした。
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