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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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弟を増やしました

 漆黒のマントをなびかせて謁見の間に入ってきたのは、美貌の少年。ナイトオブゼロ事ルルーシュ皇子だった。
「父上。弟が欲しいです」
 ルルーシュ皇子と皇帝の会話は、既に恒例行事のような気がする。
 暖かく見守っていた家臣達だが、今回のおねだりは何時もと違うようだ。
「お前には、たくさんの弟がいるはずだが」
 ルルーシュ皇子の下には、まだまだ腐るほどの皇子が存在する。
 『『『『『これ以上弟が欲しいのだろうか?』』』』』
 家臣達が疑問に思っていると。
「彼らなど眼中にありません」
 キッパリと言い切るルルーシュに、皇帝もたじろいてしまう。
 何せ、数多くの兄弟を造った張本人なのだから。
「そ、そうか。では、近い内にマリアンヌの所にでも・・・・・」
 行こうと言おうとしたらしいのだが、ギッとルルーシュに睨まれてしまった。
「これ以上、兄弟を造るつもりですか?」
 疑問系だが、壮絶なまでに迫力がある。
 これ以上兄弟を造ったら、皇帝に明日はないだろう。
「だ、だが。お前が弟が欲しいと言うから」
 だからだとボソボソと呟いている姿は、皇帝としての威厳は皆無だ。
「俺が欲しいのは、一緒に買い物に行ける弟です。今すぐに、一緒に買い物に行きたいんです」
 なんでそんなに買い物に拘るのか分からないが、とにかく一緒に行くというのが重要なようだ。
「だったら、どうするのだ?」
 それこそ、腐るほどいる弟とすれば良いのにと、誰もが思った。
「ヴィ家の俺と買い物に行きたがる弟なんて皇族にはいませんよ」
 いるのは、兄と姉と妹だけだ。
 他の奴らというか、弟達はマリアンヌの事を嫌っている母親の言いなりで、絶対に自分には近付かないだろう。
 買い物なんて無理に決まっている。
「だが、だったらどうするのだ?」
 希望を言いに来たぐらいだから、打開策も持ってきたのだろう。
「だから、彼を弟にします」
 ニッコリと、それこそ花が咲くような鮮やかな笑顔で言い切った。
「彼だと?」
 『『『『『彼って?』』』』』
 皇帝や家臣達が疑問に思っていると、謁見の間の入り口に一人の少年が立っていた。
「誰だ?」
 初めて見る顔に、皇帝らしく鋭い眼光を見せると、サラリとルルーシュが間に立った。
「ロロです」
 そして、簡素な紹介。
 名前以外は一切分からない紹介だ。
「で、そヤツをどうするのだ?」
 これ以上聞いても無駄であろう事は今までの経験上分かっている。
「弟にします」
「そうか」
「はい」
「分かった」
 『『『『『ええぇぇー。そんな簡単に!』』』』』
 家臣達が驚いている中、当のロロも驚いていた。
「え!僕が?ど、どうして?」
 初めて聞いたのだろう、驚きすぎて慌てている姿が可愛かった。
 『『『『『あ!この子、犬系だ』』』』』
 犬系の人間をこよなく愛するルルーシュの好みにピッタリの少年だった。
 家臣たちは、過去の出来事の数々を思い出して納得してしまった。
「ロロよ。という訳で、お前は今日からルルーシュの弟だ」
 何がという事なのか説明もないままに、皇帝の言葉によってロロはルルーシュの弟となる事が決定した。
「これで、兄弟で買い物ができるな」
 嬉しそうなルルーシュの姿に、皇帝も顔を崩している。
 ちなみに、兄弟で買い物と言っても、兄達の存在はルルーシュの頭にはない。
「え?でも、ルルーシュ様」
 ただ、ついていけないロロとしては、頭の中がパニックになっているようだ。
 オロオロとしている。
「様はいらない。今日からは、兄さんと呼ぶように」
 ね。
 花のような綺麗な笑顔。
 ルルーシュに、この笑顔を向けられた者は大概落ちる。
「はい。兄さん」
 そしてロロも、例外なく落ちた。
「良かったののう、ルルーシュ」
「はい。可愛い弟ができて幸せです」
 嬉しそうな皇帝と、ルルーシュ皇子。
 この二人を(特にルルーシュ皇子)止められるものは、ブリタニアには存在しないだろう。
 




☆近い内に、ロロとの出会い編も書く予定です。
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