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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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反逆のオデュッセウス

☆オデュルル。シュナイゼルよりも曲者なオデュッセウス。シュナイゼル哀れ。

注意!↑と、言うことなのでシュナイゼルに厳しい内容となっております。
シュナイゼルfanや、捏造という言葉に抵抗を覚える方の閲覧はご遠慮下さい。
気にしないという方のみ、お進み下さい。





反逆のオデュッセウス




 そこは、無駄がない所か必要なものまでないオデュッセウスの執務室。
 来週には中華で行われる、天子とオデュッセウスの婚礼。
 その事を告げにきたシュナイゼルは、オデュッセウスが纏う空気がいつもと違う事を感じていた。
「シュナイゼル」
「なんですか、兄上」
「私の花嫁の事なんだけどね」
「おめでとうございます。少々年が離れていますが、兄上とならば上手くいくと思いますよ」
 誰もが政略結婚ということは目に見えている。
 年の差など少々どころではない。
 それでも、シュナイゼルは笑顔だし、オデュッセウスもニコニコとしている。
「上手くいくか。君が、そう言うのであれば、そうなんだろうね」
「兄上?」
 皮肉気な笑みを浮かべたオデュッセウスに、シュナイゼルは戸惑ってしまった。
 今まで一度たりとも、この兄が皮肉を言った事などない。
「ああ、君は知らないよね」
「何がですか?」
「さあ、何だろうね」
 クスクスと笑う姿は、今まで見たことが無かった。
「兄上?」
 おかしい。
 何かが変だ。
 この兄は、こんな人だったか?
 権力に興味が無く、いつもニコニコと笑っている人だった。
 だが、目の前のオデュッセウスには当て嵌まらない。
 別人を見ているみたいだ。
「大切な者を守る力が欲しかった」
 何だか分かるかい。
 クスクスと笑いながらも、視線が鋭い。
「分かりません」
 この兄が、誰か1人に肩入れした事など今まで無かった。
 誰にでも優しく、凡庸で、優柔不断な兄。
 今日まで、それがオデュッセウスという人間だと思っていた。
「分からないだろうね。だって、隠していたから」
 初めは鬱陶しい人間関係から逃れる為に隠していた。
 だが、あの子を知ったときから、あの子を守るために隠し通す決意をした。
 自分の本性を。
 だって、出してしまったら皇帝の座を巡る陰謀に巻き込まれてしまう。
 自分だけならば陰謀くらい跳ね除けてみせる。
 だが、あの子には無理だ。
 どんなに悪に成りきろうとしても、本質が優しすぎる。
「何を隠していたか聞いても宜しい良いですか?」
 正直な所、聞きたくないという気持ちが強い。
 だが、シュナイゼルは逃げる訳にはいかないのだ。
「さあ、なんだろうね」
 クスクスと笑うオデュッセウスに寒気がする。
「兄上?」
 それでも、気力を振り絞って聞くのだが、
「シュナイゼル。君の役目は、もう終わりだよ」
「え?」
「君は、もう必要ない」
 多少、計画が早まったが仕方がない。
 愛しいあの子を、早く迎えに行きたいから。
 オデュッセウスが右手を上げると、室内に居た護衛の為の兵士達が一斉にシュナイゼルに銃を向けた。
「なっ!」
 どうして?
 疑問を向ける先は、どこか頼りない兄の姿はなかった。
 そこには鋭い眼差しを持つ、威風堂々とした兄の姿。
「君は、少しばかりあの子に優しくない。だから、いらないんだ」
 この世界に必要なのは、あの子に優しい者達だけ。
「あの子とは?」
 兄が誰に対して、『あの子』と言っているのか分からない。
「あの子は、あの子だよ。私の愛しい弟、ルルーシュだ」
 ただ1人の可愛らしい弟。
「ルルーシュ?あの子は死にましたよ。8年前に」
 知っているでしょ?
 勿論、シュナイゼルとしても生きているのは知っている。
 だが、その事をココで言う訳にはいかない。
 これは、最後の切り札なのだから。
「おやおや。知っているくせに」
 嘘はいけないよ。
 優しい言葉なのだが、今は恐怖しか感じない。
「だから、ルルーシュは・・・・」
「悪い子にはお仕置きが必要だね」
 嘘つきなシュナイゼル。
 皇族として生まれたからには、嘘に塗れた生活を送るしかない。
 騙し、騙され暮らしていくのだ。
「兄上!」
 そんな世界の中で、この兄だけは違うと思っていた。
 騙される事はあっても、騙す事はないと思っていた兄。
 その兄も、やはり生粋の皇族だった。
「ゴメンね。君の事も愛しているよ。ただ、あの子が・・・・ルルーシュは特別なんだ」
 誰よりも、何よりも愛しい弟。
 そのルルーシュに害なす存在は必要ない。
「私は盤上から降りるのですね」
「そうだね。もう駒としては使えないからね」
「そうですか」
 諦めたシュナイゼルの声。
「連れて行きなさい」
 兵士達に告げると、シュナイゼルは拘束されて部屋から連れ出された。
 部屋に残されたのは、仮面を脱ぎ去ったオデュッセウスのみ。
「さて、もうそろそろ迎えに行かなくてはねぇ」
 私の愛しいルルーシュを。


 駒は揃った。
 今こそキングが動く時だろう。
「迎えに行くよ、私のルルーシュ」 




☆誰々に厳しいという内容の小説を復活しました。
本来なら、もう少し封印しておこうかと思ったのですが、あまりにも遅くなると申し訳ないような気がしてきて。
という訳で、ちゃんと注意事項を読んだ方のみがココまで来ている事を祈ります。

そして、これの続きを書こうか検討中。
迎えに行ったオデ兄様とルルちゃんの話。

 

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