諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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別れたら好きな人 5
その日も、ジノのお土産によるお茶会のをしていた。
ジノが生徒会室に通い出して、もうじき2週間が経とうとしている。
「スゲー。これプルプル」
リヴァルが感動しながら食べているのは、天使のババロアのイチゴバージョンだ。
本来ならばバニラタイプが一番人気の品なのだが、ルルーシュのイチゴ好きを考慮してイチゴバージョンの方を買って来た。
「ああ、本当に」
等のルルーシュの言葉は素っ気ないが、仲の良いメンバーは気が付いている。
ルルーシュの頬が緩んでいる事に。
「良かった。ルルーシュ先輩が喜んでくれて」
ニコニコ。
ジノは何時だってニコニコしている。
何がそんなに嬉しいのだろう?
「ジノ」
最近では、この後輩の事が少しだけ気になり始めてきた。
別に、ケーキに釣られた訳ではない・・・はずだ。
「何ですか?」
ルルーシュの方から声を掛けて貰えたことに、ジノは喜びを隠せない。
なにせ、ルルーシュから声を掛けて貰えることは少ないのだ。
「お前は、何が楽しいんだ?」
毎日、ケーキを持ってきて、苦手な雑用を押し付けられて。
それでも笑っているジノ。
「ココに来れば、ルルーシュ先輩に会えます」
「それだけ?」
それだけで、嬉しいものなのだろうか?
「今は、それで十分なんです。勿論、ルルーシュ先輩が私と付き合ってくれると言うのならば、もっと嬉しいですけどね」
「それは・・・・・」
無理だと思っていた。
・・・・・アレ?
思っていた?
過去形になっている言葉に、ルルーシュ自身が戸惑いを隠せない。
「無理に付き合って下さいとは言いません。まずは私を知って下さい」
知って、それから結論を聞きたい。
「そうだな」
深く考えるのはよそう。
今は、
「愛しています。誰よりも、何よりも」
真剣なジノの言葉。
「俺は、お前の事は嫌いじゃない」
犬のようなジノ。
ハッキリ言えば、猫の方が好きなのだが犬も悪くない。
「それじゃ!」
ルルーシュの曖昧な言葉に、ジノの目が輝いた。
だが、
「嫌いじゃないだけで、好きでもない」
はずだ。
「そうですか」
シュンとしてしまった姿に罪悪感が溢れてくる。
「だから。だからまず、知ることから始めたい」
???????
というか、今更?
聞いていた全員が、そう思っても仕方ないだろう。
「付き合うかどうかを決める為の、お付き合いをしよう」
は???????
天才は、考えることが分からない。
そう思う生徒会メンバー達だった。
「それでも、良いですよ」
だって、それで合格になれば正式に付き合うことができるのだろう。
だったらジノに異論はない。
「そうか、だったら宜しく頼む」
「こちらこそ。絶対にルルーシュ先輩を振り向かせてみせます」
自信満々なジノの言葉に、ルルーシュの頬が僅かに赤くなった。
「これって、アリなのか?」
そんな二人の遣り取りを見ていたリヴァルの言葉に。
「アリなんじゃないの」
あはははと予想外の展開に、ミレイですら乾いた笑いしか漏らせない。
そして、もう知らないとばかりにミレイは天使のババロアを突き始めた。
先ほどまで絶品に感じていたはずなのに、今では味が感じられない。
それでも最後まで食べないと。
へんな使命感に駆られていた。
そして、その隣ではシャーリーが涙を流してルルーシュを見ていた。
☆まだ正式に付き合っている訳ではありません。
まずは、お試し期間です(笑)
そして、相変わらず短い・・・・・
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