後悔の時間

☆ジェレミアと咲世子で騎士団フルボッコ。
ルルーシュがナナリーからフレイヤのスイッチを受け取った後。
黒の騎士団の幹部が捕まるまでの捏造です。




後悔の時間

「いくぞ、咲世子」
「はい」
　ジェレミアと咲世子が向かう先は、黒の騎士団。
　自分達の主を裏切りし集団。


　もと黒の騎士団の一員である二人の前に、障害はない。
　スムーズに司令室まで来る事ができた。
「お久しぶりです」
　ニッコリと笑いながらも、咲世子の視線は鋭い。
「あ、ああ」
　既に扇の腰は引けている。
　なにせ、この２人は誰よりもゼロに忠誠を誓っているの知っている。
　ジャレミアは人種からも分かるし、咲世子に関しては首を傾げるが、それでもゼロに対する傾倒は否めない。
「私達がココに来た意味が分かりますか？」
　疑問系の言葉だが、圧倒的な威圧感を持って発せられるジェレミアの声。
「い。いや。わ、分からないな・・・」
　本当は分かる。
　だが、それを言ってしまえば逃げ場がなくなるような気がするのだ。
「お、扇さん！」
　傍で聞いていたカレンもだが、扇の態度に不満しか出てこない。
　もっと毅然と答えて欲しかった。
　じゃなければ辛過ぎる。
　カレンはギュッと唇を噛み締めた。
「あら、本当に分からないのですか？」
　咲世子の表情は厳しい。
　これが自分の同胞だとは思いたくない。
　ルルーシュ様１人に、全てを押し付けた愚か者達。
　この人達さえ居なければ、ルルーシュ様はゼロレクイエムなど考えなかった。


　ジェレミアと咲世子が、ルルーシュからゼロレクイエムの全貌を聞かされたのは昨日の事だ。
　それまでは、ただルルーシュを信じて付いて来た。
　世界にとって悪であろうとも、自分達にとっては絶対の主なのだ。
　自分達は信じていれば良い。
　そう考えて、今まで付いて来たのに。
　とうとう聞かされたゼロレクイエムの全貌。
　それは、想像よりも過酷な選択だった。
　誰よりも生きて欲しい人の死をもって完成する世界。
　聞かされた話は完璧で、非の打ち所はない。
　だが、感情論で言わせて貰えば反対だった。
　ルルーシュ様にとって優しい世界を造って欲しかったのだ。
　自分達が優しい世界など、本当はいらない。
　だが、自分達の主は、優しい世界を造ることしか頭にない。
　自分の幸せなど考えていないのだ。


　いや、黒の騎士団に裏切られる前は考えていたのかもしれない。
　それも過去の事だ。
　自分の育て上げた黒の騎士団の裏切り。
　ロロの死。
　ナナリーからの決別。
　全てが幸せを放棄する為の布石になってしまった。
　

　だからこそ、彼らを許せない。
「行くぞ、咲世子」
「はい」
　忠義の騎士達は、自分の主のために剣とクナイを繰り出す。
　それは八つ当たりのようなモノかも知れない。
　黒の騎士団の幹部を拘束するという名の制裁。
　黒の騎士団の壊滅に名乗りを上げたとき、自分達の主であるルルーシュは苦笑して『ほどほどにしろよ』それだけを言葉にした。
　分かっていたのだろう、これが八つ当たりに近い制裁だと。
　それでも、彼らの相手は自分達しかいないのだ。
　いや、他人の手に委ねたくなかった。
　自分達の手で決着を付けたかった。
　想いは力。
　信じて惹かれる存在がある限り、自分達は無敵なのだ。


　ジェレミアと咲世子の二人に対して、信じるものを失っている黒の騎士団の幹部達は、呆気ないほど簡単に捕まった。
　捕まるというよりは、満身創痍で倒れているだけかもしれない。
「どうして日本人を裏切るんだ！」
　扇の最後の足掻きか、その言葉がやけに大きく聞こえた。
「いいえ。裏切ったのは、貴方達です。ルルーシュ様は裏切ってはいない」
「俺達に嘘を付いた」
「確かにルルーシュ様は黙っていた事が多いかもしれない。でも、嘘は付いていない」
　そう、嘘は言っていない。
　日本を返してくれると言った。
　そして、それは近い未来に現実となるだろう。
　ゼロレクイエムと共に。
「貴公らの負けだ」
　ジャレミアの冷たい言葉が、扇達の心に刺さった。




☆ゴメンなさい。途中で何を書きたいのか分からなくなってしまいました（泣）
長々とお待たせした結果がコレとは情けないです。
本当にゴメンなさい。