諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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ちゃぶ台返し
☆藤ルル子「マジ恋~」シリーズ(笑)親にご報告編です。
緊張した面持ちでの対面。
ルルーシュの父親は、個性的なヘアスタイルの男性だった。
かなり年配な父親に、20代で通りそうな若い母親。
だがそれ以上に驚いたのは、自己紹介されたとき。
「シャルル・ジ・ブリタニアだ」
「母のマリアンヌ・ランペルージですわ」
苗字が違うことに、隣に座っていたルルーシュを見れば、少し悲しそうな顔。
これは聞いてはいけない事だと感じた藤堂は特にコメントをしなかった。
その事にルル主はホッとして信頼の笑みを藤堂に向ける。
お互いに頷きあう姿は見ていて微笑ましいのだが、それを面白くないと思う男が居た。
「ゴホン」
わざとらしい咳と共に藤堂を睨み付けるのはルルーシュの父親シャルルだった。
ちなみに母親であるマリアンヌはニコニコと娘と藤堂の2人を見つめている。
そんなルルーシュの両親の姿に藤堂は、姿勢を正すと深々と頭を下げた。
そして、
「娘さんを俺に下さい。絶対に幸せにしてみせます」
言った。
今日のメインのセリフ。
「あら。まあ。うふふふ」
マリアンヌの方は驚きながらも喜んでいる。
その合間に『うふふ、スザク君は大失恋ね』そんな呟きも聞こえてきたが、そこはスルーする。
だがシャルルの方は肩をピクピクさせている。
「ゆ、許さん!お前のような若造に娘はやらん!!」
そして、お茶の乗っていたちゃぶ台を思いっきりひっくり返してしまった。
「あなた!」
普段は心の広いマリアンヌだが、人様の客間で傍若無人に振舞う夫の姿に目が据わる。
「い、いや、これはだな。その、えっと」
据わり切ったマリアンヌの姿に、シマッタと思っても遅い。
力関係でいえばマリアンヌの方が上なのだ。
普段は甘やかしてくれるマリアンヌだが、シャルルの子供っぽい行いに切れると怖い。
なにが怖いって、色々と怖いのだ。
「人様のお宅での何をするんですか!」
先ほどまでのニコニコした姿からは想像できないほ猛々しい。
「いや、だが、ル、ルルーシュが・・・・・」
「それと今の行動がどう繋がるのですか」
据わり切った目が鋭く光っている。
「そのだな、日本の風習では父親が娘の結婚に反対するときに、ちゃぶ台をひっくり返す習慣が・・・・」
「あなた!」
「な、なんだ」
ビクビクと怯えている姿に、この夫婦の力関係を見たような気がする。
「あなたはブリタニア人なんですよ。なんで日本の風習を行うんですか!」
「いや、そのだな」
「こんな無作法を行った上に、まさか娘の結婚を反対するなんて言わないでしょうね?」
「それは!」
「言いませんよね」
ニッコリと、だが目は鋭いままマリアンヌはシャルルに詰め寄った。
「言わな・・・い」
本当ならば、まだまだ反対したいシャルルだったがマリアンヌを怒らせたくないので渋々認めるしかなかった。
「あら、シャルルも賛成なのね。良かったわ。おめでとうルルーシュ。藤堂さん、娘を宜しくお願いしますね」
賛成も何も脅していたような気がする藤堂だったが、隣に座っているルルーシュが何も言わないので、この事に関しては追及しない方が懸命だろうと思った。
ならば、
「こちらこそ、末永く宜しくお願いします。ルルーシュ君は絶対に幸せにしてみせます」
「まあまあ、力強い言葉。これなら安心してルルーシュを任せられるわ。ルルーシュも、そう思うでしょ?」
「はい」
ポッと顔を赤らめて照れているルルーシュは、親の贔屓目を差し引いても格別に可愛らしかった。
「うふふふ。本当に私のルルーシュは可愛いわ」
自分に似て良かった。
心からマリアンヌは思ってしまった。
「う、うむ・・・・・・」
脅されたとはいえ、認めてしまったらかには頷くしかない。
確かに照れている娘は、最愛のマリアンヌに似て可愛らしい。
「ルルーシュ君、幸せにする。一生、傍に居てくれ」
「はい。藤堂様」
見詰め合っている2人は、まさに世界の中心。
誰もだ2人の世界に入っていけない。
「うふふふ。ルルーシュは幸せ者ですわ。ねぇ、あなた」
「・・・・・・ふん」
傍らでは、ニコニコと笑うマリアンヌ。
そして、ガックリと項垂れているシャルルの姿があった。
☆30万HITリクで「マジ恋~」シリーズで結婚式というリクエストがあったので、先に親にご報告をしてもらいました。これで、結婚式会場で泣き崩れるシャルルさんが書けるはず。
ちなみに、この話で何が書きたかったかといえば、「ちゃぶ台返し」です(笑)
それにしても「マジ恋~」は、いつの間にかシリーズ化しているらしいです(笑)
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