諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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二人の出発
☆藤ルル(“恋する~”の続編で藤堂さんとルルーシュの結婚式)
二人の出発
高校の卒業。
それは、新しい門出の始まりとなるおめでたい日。
だが、ルルーシュにとっては、生涯にとってもっとも華やかしい日になる。
なぜなら、今日は2人の結婚式なのだ。
藤堂の希望により、神社での神前結婚となった。
もっとも、ルルーシュのウエディングドレス姿が絶対に見たいというルルーシュ側の親族の希望により、後日披露宴を別にやることも決まっている。
そんなルルーシュを迎えに来たのは、明日からは自分の夫となる藤堂。
「行こうかルルーシュ君」
「はい」
校門の所まで迎えに来てくれた藤堂の手を、恥ずかしそうに掴んだ。
藤堂の完璧なるエスコートで車に乗り込むと、遠巻きにルルーシュに話しかけるタイミングを見計らっていた男子生徒達が悔し涙を流している。
「やっと、今日という日を迎えられる」
「藤堂様」
「本当ならら卒業式で疲れている君を休ませてあげたほうが良いのだろうが、早く君との絆が欲しかったんだ」
「いいえ、私も同じです」
早く藤堂様の者になりたかった。
それが形式上の事でしかないのは分かっている。
それでも、
「ルルーシュ君」
「藤堂様」
「幸せにする」
「はい」
ルルーシュは嬉しさのあまり、ホロリと一粒の涙を流した。
「泣くのは早い」
「そうですね」
まだ神社に着いてもいないのに。
「それと、だな、」
藤堂にしては珍しく歯切れが悪い。
「藤堂様?」
「いや、その」
「?」
「今日で俺達は夫婦になる」
「///////はい///////」
ポッと顔を赤らめて照れるルルーシュが可愛らしい。
だが、今は見とれている訳にはいかないのだ。
「呼び方だが」
「呼び方ですか?」
なに?
「ああ、もう夫婦となるなら苗字で呼ぶのは」
どうかと。
なにせ、明日からはルルーシュも藤堂の姓を名乗るのだ。
「/////あ/////」
ルルーシュの方も悟ったのだろう。
「ルルーシュ」
語尾から「君」が抜けただけなのに、今まで以上に藤堂が力強く見えた。
「藤・・・あ、えっと、鏡志朗様・・・」
初めてのことに恥ずかしいのだろう、戸惑っているのが手に分かる。
だが、この事だけは譲れないのだ。
「ああ、ルルーシュ。誰よりも幸せにしてみせる」
「はい。鏡志朗様」
車が枢木神社に着いたのは、式の開始まであと1時間というときだった。
もっとも親戚特典を使って、今日1日貸し切っているので遅れたところで問題はない。
「あらあら、主役の登場ね」
嬉しそうに駆け寄ってくるマリアンヌにルルーシュを渡すと、
「後で」
「はい」
藤堂も自分の着替えの為に控え室へと向かった。
先に着替えが終わっていた藤堂の元に、白無垢姿のルルーシュが現れたのはキッカリ1時間後。
その余りにも綺麗な姿に、藤堂は見惚れてしまった。
「綺麗だ」
「藤・・鏡志朗様」
もっとも、ルルーシュの方も凛々しい藤堂の姿に見惚れている。
お互いがジーっと見詰め合ったままでいると、
「ごめんなさ。二人だけの時間を楽しみたいのは分かるけど、早く行かないと切れてしまう人がいるから」
暗にシャルルがダダをこねると言いたいらしい。
「申し訳ない。行こうか、ルルーシュ」
「はい。鏡志朗様」
2人が部屋の中に入ると、一瞬静まり返った後、暖かい拍手が沸き起こった。
今回の式は、身内しか呼んでいない。
藤堂の方からの出席者は、枢木ゲンブ、朝比奈省吾、千葉凪沙(スザクは暴れる危険性がある為に、別室で隔離されている)の3人。
朝比奈と千葉は正式には身内ではないが、藤堂から見れば身内同然なので呼んでいる。
ルルーシュの方からは、両親と兄妹達(シュナイゼル、コーネリア、クロヴィス、ユーフェミア、ナナリー)の7人。
10人が見守る中での式。
小さいながらも暖かい結婚式。
式が終われば、ルルーシュは藤堂の妻となる。
今度こそ嬉し涙が止まらない。
藤堂も、そんなルルーシュを優しく見守っている。
背後ではヴォンヴォンと泣いているシャルルを慰めているマリアンヌ。
2人を暖かく見守っている朝比奈達やルルーシュの兄妹達。
2人の人生は、ここから始まるのだ。
☆藤堂さんに合わせて神前結婚にしてみました。
でも、記述が無いのはご愛嬌で(笑)
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