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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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片翼の天使 16

「じゃあさ、頑張りたいからご褒美をちょうだい」
「え?」
 ご褒美?
「うん。ダメ?」
 自分でも我侭だと分かっているが、ルルーシュならば聞いてくれると確信していた。
「良いよ。それで、何が欲しい?」
 この作戦が成功するなら、ご褒美くらいあげても構わないだろう。
「ルルーシュからのキス」
 君からのキス。
「え?/////なっ/////」
 思ってもいなかったリクエストに、ルルーシュの顔が真っ赤になっている。
「ダメ?」
 どうしても欲しいんだけど。
「まあ、なんだ。それで、スザクが頑張れるのなら。・・・・その、良いぞ」
 最後の方はボソリと呟く程度の小ささだったが、バッチリとスザクの耳に届いた。
「やった!」
「うっ。そんなに嬉しいのか?」
 万遍の笑顔で喜んでいるスザクに照れ隠しに言えば。
「嬉しいよ。だって、好きな子からキスしてもらえるんだから」
「え?」
 好きな子?
 ルルーシュが目を見開いて驚いている。
「好きだよ、ルルーシュ。愛している。君だけを」
 真剣なスザクの表情。
「えっと、その。俺は・・・・・」
 俺だってスザクの事は好きだ。
 だが、言うわけにはいかない。
 今回の作戦が成功すれば、ブリタニアに戻るのだ。ここで言ってしまえば、心残りになってしまう。
「返事は聞かないよ」
 うろたえているルルーシュに対して、スザクはクスリと漏らした。
「え?」
「だって、都合の良い答えが返ってくるとは思えないから。それくらいなら返事は聞かない。でも、僕が想う事だけは許して欲しい」
 君を想う心だけは否定しないで。
「スマナイ」
 何に対しての謝罪なのか、自分でも分かっていない。
 ただスザクに謝らないといけないと思ったのだ。
「いいんだ。ただ、僕の気持ちは否定しないでね」
 それだけで十分なのだから。
「ああ」
 否定するどころか、本当なら自分も同じ想いだと告げたいのだ。
 ただ、『あの人』元に帰る事が分かっているので、自分には言う資格がないだけだ。
 ルルーシュが否定しなかった事でスザクはホッとすると共に、ムクムクと悪戯心が沸いてきた。
「ねえ、ルルーシュ」
「何だ?」
「先に手付けを貰っても良い?」
 自分が頑張る為の活力が欲しい。
「手付け?」
 何の事だか分からないルルーシュが首を傾げていると。
「うん。だから手付け」
 ニッコリと笑ったスザクが掠めるようなキスをした。
「/////なななな!ス、スザク!/////」
「ご馳走様」
 真っ赤になったルルーシュを優しく見詰めながらニッコリと笑った。
「/////お、お前は!/////」
 キッと睨みつけるものの、真っ赤になった顔では迫力がない。
「ねえ、もう一回して良い?」
 初めは一回で満足できると思っていたのに、我慢できない。
「・・・・・・・・・」
「ダメ?」
 もっとルルーシュを感じたい。
「あくまで、手付けだぞ」
 そう言いながらプイッと顔を背けてしまったルルーシュ。
 そんなルルーシュの顔を両手で包みながら自分の方に向かせると、今度は深く口付けを交わした。
 キスの合間に、悩ましげな吐息がルルーシュから漏れると、スザクの中のストッパーが簡単に外れてしまう。
 それは貪るような口付け。
 ルルーシュの吐息ごと全てを取り込むような激しい口付けになってしまった。
「ゴメンね」
 長いキスから開放すると、ルルーシュはグッタリとし足に力が入らないためか、スザクに体を預けている。
 激しい口付けの余韻からかルルーシュの瞳は潤んでおり、スザクの劣情を煽った。
「やりすぎだ、バカ」
 ウルウルした瞳で言われても、困ってしまう。
「そ、そうだね」
 アハハハと笑って誤魔化すものの、下半身が暴走しそうで怖い。
 バクバクと煩い心臓の音は、ルルーシュにはバレているだろう。
「なあ、スザク」
「なに?」
「すまない」
 もう一度繰り返された謝罪の言葉。
「うん」
 何の為の謝罪かは分からないが、その言葉を受け入れる事でルルーシュが救われるならと、スザクは優しく頷くのだった。





☆ちょこっと甘くしたかったので入れてみました。
おかげで話が伸びた(泣)
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