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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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その男の名は星刻 5

☆シリアスにみえて、ギャクです。
 だから私に緑〇ボイスはヤバイです。絶対にギャグになるから。




その男の名は星刻 5




 それからまた一週間ほど経った時、不意に現れた人物。
 部屋の中にいたC.C.がニヤニヤと笑っている。
「星刻?」
 夜も更けて、既に人を訪ねるような時間帯でない。
 こんな時間に礼儀に煩そうな星刻が訪ねてきたことに、ルルーシュとしては驚きを隠せない。
「すまないゼロ」
 悲痛な面持ちの様子に、大事な用件かと思い部屋の中に招き入れた。
「何があった」
 こんな時間に訪ねてくるぐらい真剣な内容なんだろうと、気を引き締めて聞く体勢に入った。
 だが、
「・・・・・・・・・」
 星刻の方は一言も喋らない。
「星刻?」
「・・・・・・・・・」
「重大な話ではないのか?」
 何なんだ?
「ゼロに、」
「私に?」
「ゼロに、折り入って話がある」
「まあ、そうだろうな」
 でも無ければ訪ねてなど来ないだろう。
「枢木スザクは私が殺す」
「・・・・・はあ?」
 なんでそんな展開になるんだ。
 というか、いきなり何の話をしている。
「やはり未練があるのか!」
 クワァっと目を見開いて詰め寄ってくる男に、ルルーシュはどうして良いのか分からなくなる。
「いや、その、未練?」
 友人を売るような男に未練など・・・・・
「やはり未練があるのだな。許すまじ枢木スザク!」
 やはりあの男は私が殺さなくてはならない。
 彼女(彼です)の未練を断つために。
 恋に障害は付き物だ。
 だが障害が高ければ高いほど男なら燃えるものだ。
「いや、もう未練はないぞ。たぶん・・・・・」
 ないはずだ。
「ゼロが優しいのは知っている。悪いのは枢木スザクだ」
「スザクだけのせいではないが」
「ゼロは心配しなくても良い。私が枢木スザクを殺す。それで全ては上手く行くのだ」
 目障りな障害物が消えれば、彼女(彼です)の心も私の方へ向くだろう。
 星刻の頭の中はバラ色の未来が描かれていた。
「それは助かるが」
 なんせ相手は体力バカだ。
 体力面で今一つ劣るルルーシュとしてはありがたい申し出だった。
「ゼロ!」
「ほあぁ」
 ガバリと両手を握り締められて、ルルーシュは可愛らしい声を上げてしまった。
「君を守る」
「あ、ああ」
 た、頼もしいが、体勢がおかしくないか?
「枢木スザクが死んだら、君は私のものだ」
 星刻の中ではスザクが死ねば、バラ色の未来しかないと思い込んでいるのだ。
「へえ?」
 どうしてそうなる?
 ルルーシュが混乱していると、仮面越しにチュッとキスされた。
 仮面越しなので感触などは無いのだが。
 仮面にキスする男。
 ハッキリ言えば不気味だ。
「愛している。マイスイートハニー」
 さらばと去って行く姿に、ルルーシュは呆然と立ち尽くしていた。
「壊れた?」
 星刻を表すのに、それ以外の言葉が浮かんでこなかった。
 そんなルルーシュにニヤニヤとしたC.C.が近寄ってきた。
「良かったな枢木スザクを殺してくれるそうだぞ」
「お前か!」
「何がだ?」
「お前が星刻に何かしただろう!」
 でなければ、あの態度はおかしすぎる!
「別に、何もしていないぞ」
「嘘を付け!」
 白々しい。
「本当だ。ただ少し大げさに話しただけさ」
「やっぱりお前が犯人か」
「そんなことどうでも良い。それより良かったじゃないか」
「何がだ」
「お前の代わりに枢木スザクを殺してくれるんだぞ」
「それは・・・」
 そうかもしれないが・・・・
「なんだ。まだヤツに未練があるのか?」
「ない!あってたまるか!!」
 そうだ、あってたまるか!
「だったら良かったじゃないか。手間が省けるぞ」
「そ、そうだな」
 自分が殺さなくてもすむ。
 そのことにルルーシュは少しばかり安堵していた。




☆次回で最後になります。
でもって、本文に出てきていた例の方はアッサリとお亡くなり予定です。
そして、今まで以上にギャグですけどね。

 

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