諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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パンドラの箱 5
パンドラの箱 5
作戦から戻ったカレンはルルーシュの前に立っていた。
「聞きたいことがあるの」
「なんだ」
「アーニャって誰?」
チラリとカレンを見ただけでルルーシュは興味を失ったようだ。
「ちょっとルルーシュ!」
「気が付いているんだろ」
おざなりな言葉。
だがカレンには十分だった。
「妹なの?」
「ああ。ナナリーとは双子だった」
「そう」
「敵なのよね?」
妹と戦えるのだろうか?
「分からない。記憶を改竄されている可能性が高かった」
「何それ?」
誰がそんな事を。
「皇帝のギアスだ。記憶の改竄、それがヤツの能力だ」
「実の子供に、その力を使ったというの?」
「そうだ。ヤツは皇帝とは、そんな男だ」
だから俺やナナリー、そしてアーニャの居場所を奪われた。
「記憶は戻らないの」
兄妹で殺しあうなんてダメだ。
「先ほどの作戦で成功していれば記憶が戻っているはず」
その為の作戦なのだから。
「そう。成功していると良いわね」
兄妹で殺しあうのだけは避けて欲しい。
「そうだな」
戻ってきてくれるだろうか、「私のアーニャ」は。
それから数時間後。
「ルルーシュ、モルドレッドが単身で来たって」
「ああ、聞いている」
慌ててルルーシュの元に来たが、カレンの予想とは反対に落ち着いたルルーシュ。
「会うの?」
「会う」
妹に会うのに理由は要らない。
「私が先に会って良い?」
「カレン?」
「万が一の場合があるかもしれない。私なら上手く対応できると思うの。そして、本当に此方に来る気があるならココに連れて来るわ」
万が一の殺し合いなんて兄妹でさせない。
「分かった。頼む」
「ええ、任しておいて」
モルドレッドから降りると、初めて見る黒の騎士団の内部にアーニャはキョロキョロとしてしまう。
だが見ている先に兄の姿が無いことに落胆してしまった。
「始めましてアーニャ?」
「誰?」
掛けられた声は女性のもの、アーニャの望む相手ではなかった。
「私はカレン。ゼロの親衛隊隊長よ」
「ゼロの?」
兄の親衛隊。
ちょっと羨ましい。
「先に確認させて欲しいの」
「何を?」
今更確認?
「貴方はラウンズ?それともゼロの・・・」
カレンの言葉にアーニャは、
「ゼロの妹」
アーニャの言葉に、傍で固唾を呑んで見守っていた幹部達から動揺する気配が伝わった。
だがアーニャもカレンも、そんなことは気にしなかった。
目の前の人物の真意を測るので忙しかったからだ。
「分かった」
真剣な眼差しは本心からのものだろう。
アーニャの答えは、カレンにとって納得のいくものだった。
「案内して」
ルル兄様の所へ。
「こっちよ」
ならば案内しよう。
ゼロの・・・・ルルーシュの元に。
「お、おい。良いのかよ。そんな簡単に決めてよ!」
カレンがアーニャをゼロの元に案内しようとすると、割り込んできたのは先ほどから珍しく黙って見てた玉城だ。
「良いのよ。ゼロから事前に聞かされていたから」
「でもよ~。そいつは帝国側の人間だろ?」
「違うわ。ゼロの妹よ」
「え?でも、ヴぅぅ」
玉城としてお複雑なのだろう。
ゼロが日本人ではないと教えられていたが、ブリタニア人だとは思わなかった。
「色々あったのよ。認めてやって。今日から私達の仲間になるんだから」
「違う」
頭を抱え込んで唸っている玉城に、アーニャの事を納得させようと言ったのだが、肝心のアーニャから否定の言葉が出てしまった。
「え?」
「なんだと!」
驚くカレンに、ヤッパリと怒り出す玉城。
「私は兄様と共にあるだけ。兄様以外はどうでもいい」
「えっと、その。だったら、ゼロが私達の仲間であるうちは仲間だと考えて良いの?」
「好きにすれば良い」
「私はゼロを裏切らないわ。ゼロも私達を裏切らないと思っている」
「当たり前だ。俺様の親友は黒の騎士団を裏切ったりなんかしねーぜ」
「だからアーニャは私達の仲間よ」
宜しくと、改めてカレンはアーニャに手を差し伸べた。
その手をジッと見つめていたアーニャは、
「兄様が居る間だけど、宜しく」
そっと手を握り返した。
「屈折感が兄妹ソックリね」
兄も中々曲者だったが、この妹も負けてない。
「兄様と同じは褒め言葉」
「褒めてないから!それよりも、ゼロの元へ案内するわ」
気を取り直して、今度こそアーニャをゼロの元へと導いた。
素直に付いて来るアーニャが可愛いと思う反面、これから巻き起こるであろう騒動にカレンは頭を悩ませるのだった。
☆ゴメンなさい。終わりませんでした。
多分、次で最後になると思います。
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