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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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マジで恋する5秒前

☆藤ルル子です。
藤堂さんはスザクの親戚で剣道道場の師範をしています。ルルーシュはスザクの幼馴染の女子高生。
つまり、パラレルです。にょたルルやパラレルでも良い方だけ下にスクロールして下さい。





「藤堂師匠!またお見合いを断ったんですか?」
 ドスドスとスザクが藤堂の部屋を訪ねると、そこには藤堂の他に朝比奈と千葉の姿もあった。
「あれ、またですか藤堂さん」
「今回で何回目ですか?」
 スザクの言葉に朝比奈と千葉も便乗している。
「そんなの覚えていない」
「覚えていないくらい藤堂師匠が断りすぎなんです」
 腰に手を当ててのスザクの言葉は、どこかの小姑のようだ。
「そんな事を言うためにスザク君は来たのか?」
 だったら帰って欲しいのだが。
 そう続けようとすれば、
「勿論違います。僕が来たのは、いい加減に毎回毎回お見合い話を壊される父からの伝言を持ってきました」
「枢木首相から?」
 遠い親戚にあたるというだけで毎回お見合いを進めてくる枢木首相には藤堂も困っていた。
「そうです。これ以上断られると父の面子にも関わるそうなので、藤堂師匠の好みの女性のタイプを聞いて来いと。聞いた上で次の相手を探すようです」
「探さないという選択肢は無いのか?」
 できれば結婚相手くらい自分で探したいのだが。
「藤堂さんが自分で探すのは無理ですよ」
「そうです。藤堂さんは好みのタイプに煩いから」
 大人しく2人の会話を聞いていた朝比奈と千葉も口を挟んできた。
「ヤッパリ好みが煩いんだ」
 やっぱりとスザクが溜息をもらす。
「別に普通だと思うが」
 そんなに自分の好みは変だろうか?
 一般的なはずだが?
「ちなみに藤堂師匠の理想の結婚相手は?」
「敢えて言うならば、髪が綺麗で長い。勿論黒髪でストレートだ。美人で、家事一般を完璧にこなし、優しく思いやりがあり、頭の回転が速く、相手に尽くすような女性が良い」
「「・・・・・・・」」
 元々知っていた朝比奈や千葉も、毎回の事ながら理想が高すぎると心の中で思ってる。
 また、初めて聞いたスザクにいたっては、そんな女性・・・・
「・・・・・アレ?」
 居る訳がないと思いながらも、脳裏に浮かんだのは自分の幼馴染の少女。
「あ!あぁぁ・・・・・・」
 いた!
 自分の幼馴染が正に藤堂の理想そのものだった。
 だが、藤堂に紹介するわけにはいかない。
 なぜなら、その少女は自分にとっても片想いの相手なのだ。
「い、いません。そんな女性居ません。藤堂師匠は諦めて下さい」
 冷汗を流しながらスザクが去っていくと、
「スザク君は何がしたかったんだ?」
「「さぁ?」」
 残った3人は首を傾げるのだった。


 それから数日後のアッシュフォード学園生徒会室では、
「ルルちゃんたら、また振っちゃったんですって?」
 ルルーシュの交際お断り記録の話で盛り上がっていた。
「知らない人と付き合うつもりはありません。それに、タイプじゃないし」
 ミレイの言葉にキッパリと言い切るルルーシュだった。
「だったらルルの好みのタイプは?」
「あ!僕も聞きたい!!」
 シャーリーの言葉に、すかさずスザクも手を上げた。
 便乗だろうと何だろうと、ルルーシュの好みのタイプは是非知りたい。
 そして、あわよくば告白して両思いになりたい!
 7年もの間ルルーシュに片想いしているスザクにしてみれば切実だ。
 この生徒会だって、ルルーシュが入っているからスザクも強引に入れてもらったのだ。
 雑用係とか、体力的雑務しか任されなくても、ルルーシュの傍に居られるだけで満足だった。
「そうだな、男らしくて、文武両道で、一本気で、真面目で、頼りになる年上の男だったら完璧だな」
 うんうんと、自分の言葉に頷いている。
「ルルちゃん。年上ってどこまでOK?」
 年上って言っても幅広い。
「父上よりも下なら何歳でも良い」
「って、ルルーシュのお父さんて、結構な年だよね?」
「そうだな」
 ルルーシュの言葉や自分の突っ込みに、スザクの顔がサーと青くなった。
 最近、同じような会話をした記憶がある。
 それに当て嵌るのは目の前のルルーシュ。
 ルルーシュの言葉に当て嵌まるのは・・・・・・
 絶対に2人を逢わせてはいけない。
 スザクは心に誓うのだった。
「えっと、その、今度の日曜の大会応援に来てくれるんだよね?」
 しどろもどろと話をそらす。
「ああ、行く」
 応援に来て欲しいと以前から言っていたので、ルルーシュはアッサリと頷いてくれた。
「楽しみにしているよ。絶対にルルーシュの前では負けられないし」
 ルルーシュが見てくれるのならば、絶対に勝とう。
 少しでも良い所を見せないと。


 そして大会当日。
 見事な日本晴れ。
 スザクはソワソワしながらルルーシュ達が(生徒会メンバーも)来るのを待っていた。
 だがそんな時、ありえない人物に声を掛けられた。
「スザク君」
「え?藤堂師匠?」
 どうして?
「枢木首相に頼まれたんだ。自分で見に行けないから、代わりに見に行って欲しいと」
「父さんが?」
 余計なことを!
 もうじきルルーシュが来るのだ。絶対に合わせれない!
「えっと。ぼ、僕は大丈夫なので、藤堂師匠は忙しいでしょ。帰って下さっても大丈夫です」
 というか、帰ってください。
「今日は暇だから大丈夫だ」
 時間ならタップリとあると笑う藤堂に、スザクは何と言っていいか分からなくなる。
 刻一刻とタイムリミットは近づいてきている。
 

 そして、
「お~い、スザク。応援に来てやったぞ」
 リヴァルの声。
 その後ろにはルルーシュの姿も見える。
 2人が出会うまで後5秒。



☆藤ルル子と言いながらも二人は出会っていません。
だって、タイトル的には出会うまでって気がしませんか ?

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