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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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知ろうとしないことは愚かです

☆ナナルル+アーニャです。





 スザクと二人で執務室に居るときにナナリーはクスクスと思い出し笑いをしてしまった。
「本当は知っているんです」
 本当は全部知っているのだ。
 ゼロの正体もお兄様の目的も。
 だからこそ、ゼロの手を取らなかった。
 だって、あの時はまだ早すぎたから。
 舞台はまだ整っていない。
「何を知っているんだいナナリー?」
 可愛らしく笑うナナリーに興味が沸いたスザクが尋ねると、
「内緒です」
 可愛らしい返事が返ってきた。
「僕にも内緒なのかい」
 酷いなと、あまり真剣に考えていないスザクが苦笑している。
「今だけですよ」
「何が?」
「スザクさんに秘密なのは今だけです。直ぐに知ることになりますわ」
 そう、今だけです。
 お兄様を裏切る騎士などいらない。
「そっか。じゃあ、その時まで待ってるよ」
「ええ、そうして下さい」
 その時は近いのだから。
「そういえば、最近アーニャと仲が良いみたいだね」
「ええ。彼女は(本物の)騎士だから」
 貴方とは違って。
「なんか、ナナリーとアーニャが楽しそうにしているのを見るのが嬉しいな」
「そうですか?」
 お気楽なスザクさん。
 貴方の存在はもういらない。
 新しいお兄様の騎士は見つかった。
「うん」
 本当に嬉しいのだろう、目の見えないナナリーにも気配で分かった。
 そんなスザクの存在そのものがナナリーには不愉快でたまらない。 
「アーニャさんは、とても一途な方なんです」
 誰かさんと違って。
「へー、知らなかった」
 言葉に含んだ棘にも気が付いていないようだ。
「ねえ、スザクさん」
「なあに?」
「(貴方にとって)無知とは罪ですか?」
「そんな事無いよ。知らないことがあるのなら、これから知っていけば良いよ」
「そうですか」
 でも、知ろうとしないことは罪です。
 分かっていないスザクさん。
 早く気が付くと良いです。
 貴方の味方は誰も居ないということに。


 時は来た。
「行きましょうアーニャ」
「はい。ナナリー様」
 この窮屈な檻から出てお兄様の元へ向かおう。
 ナナリーとアーニャが笑顔で頷きあっているとき、政庁は混乱していた。
 主要データが全て破壊されていたのだ。
 混乱が混乱を呼び、幹部達はナナリーとアーニャが消えたことに気が付かなかった。
 それは二人が長い時間をかけて仕組んだ罠。


 黒の騎士団に似つかわしくない二人の少女。
 ニコニコと笑っているのはエリア11の新しい総督。
 その少女に付き従うのはピンクの髪が印象的な少女。
 そんな二人が黒の騎士団の本部にいる。
「ゼロ」
 この事態に内心驚きながらも、藤堂は冷静にゼロに訴えかけた。
 が、
 肝心のゼロことルルーシュの方は混乱から立ち直れて居ない。
 仮面のせいで分からないが、考えることを半ば放棄してしまっている。
「面白いな」
 ルルーシュが放心状態なのに気が付いているC.C.はクスクス笑っている。
「お久しぶりですC.C.さん」
 ふんわりとナナリーが笑えば、騎士団の面々もほんわかした気持ちになった。
 癒し系だ。
 誰もがそう思ったのだが、
「この無能者の集まりがお兄様を守っているのですか?」
 ザックリと言葉は厳しい。
「ほぁ?」
 一瞬ナナリーらしからぬ言葉使いを聞いたように思ったが。
「お兄様、大丈夫ですわ。これからは私とアーニャがお兄様のことをお守りします」
 うふふふと笑う少女は、身内の欲目を差し引いても可愛らしい。
「ありがとうナナリー」
 会話だけ聞いていれば微笑ましいのだが、一方は仮面のリーダー。一方はエリアの総督。
 立場が違いすぎる。
「そうだわ、お兄様に紹介したい人が居ますの」
「誰だい」
 ルルーシュの方も自分だゼロのままだという事はスルーだ。
 大切な妹が目の前に居る。
 それだけで充分だった。
「この方です。アーニャ、ご挨拶を」
 そう言ってアーニャを手招きした。
「アーニャ。アーニャ・アールストレイム」
 名前しか言わない少女は、ゼロを目の前に顔が赤い。
 仮面の下の顔を想像して赤くなってしまったのだ。
「よろしくアーニャ」
「ルルーシュ様」
 やっとお会いできた。
 幼い頃から使えたかった私の主様。
 貴方の騎士になることが私の夢。
 それが現実となった。


 総統とラウンズの騎士団への寝返りにより混乱を極めたエリア11は、ゼロの適切な指示を得て合衆国日本という国の独立に成功した。




☆もう少しスザクに厳しい話にしようかと思ったのですが、別に書きたくなったので止めました。
今回はナナリーとアーニャが寝返るまでで、スザクの話は暇なときにでも書きます。

 

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