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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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私の皇子様

☆実は密かにマイブームだったりします。
 アーニャの携帯に入っている写真はツボでした(笑)





 私の携帯の中にある一枚の写真。
 記憶に無い写真。
 それは、私の皇子様の写真。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」
 名前しか分からない私の皇子様。
 8年前に死んでしまった人。
「でも、誰よりも大切な人」
 大切だと分かっているのに記憶が無い。
「私の記憶はどこにあるの?」
 誰か教えて。
 私の記憶。
 私の皇子様の事を。


 アーニャにとって、ブログの更新が生きている証だった。
 昔は違っていたのかもしれないが、幼い頃の記憶が無いので分からない。
 ブログの更新は、自分の日常を記録していくことだ。
 いつまた記憶が無くなるとも限らない。
 その為に、日常を記録してく。 
 今度こそ、全てを忘れないために。


 庶民の学校へ行ってみたいと言い出したジノに引き連れられてやってきたアッシュフォード学園。
 そこでアーニャは皇子さまを見つけてしまった。
「見つけた」
 そう、私の皇子様だ。
 携帯の中の幼い姿ではなく、成長した私の皇子様。


 前方から自分の皇子様が歩いている姿を見つけたアーニャは、小走りに近づいていくとギュっとルルーシュの制服を掴んだ。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」
 そう、この人の名前。
「なっ!アールストレイム卿?」
 ルルーシュの驚いている顔に見とれながらも、
「アーニャ」
「え?」
「アーニャって呼んで。私の皇子様」
「はぁ?というか、僕はルルーシュ・ランペルージです。恐れ多くも皇族の方と間違えないで下さい」
 ここで正体がバレル訳にはいかないのだ。
「間違えてない。貴方はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア殿下」
 私が間違えるはずが無い。
 だって、私の皇子様だから。
「アールストレイム卿!」
 くそ!
 何なんだ、このラウンズは!!
「アーニャって呼んで」
「無理です。ラウンズ様に対して、そのような口は利けません」
「だったらラウンズを辞める」
「はぁ?」
 何を言っているんだ?
「ルルーシュ様が私のことをアーニャって呼んでくださるなら、直ぐにでもラウンズを辞める」
 それ位で名前を呼んで貰えるのなら。
「本気ですか?」
「本気」
「なら、黒の騎士団に来てくれるか?」
 そうしたら名前で呼んでも良いかもしれない。
 それだけの覚悟があるのならば。
「行く」
「だったらアーニャ。黒の騎士団へようこそ」
 ニッコリとルルーシュが微笑めば、アーニャは嬉しくて仕方なかった。
「ルルーシュ様」
 ルルーシュ様に、私の皇子様に、名前を呼んでもらえた。
 名前を呼ばれることがコレほど嬉しいことだと思わなかった。
「一つだけ言っておきたい」
「はい」
「俺はブリタニアの姓を棄てている。今はルルーシュ・ランペルージだ。それでも良いのか?」
 本当に良いのか?
 コレが最終宣告だろう。
「構わない。ルルーシュ様はルルーシュ様だから」
 名前が変わっても、私の皇子様であることは変わらない。
「分かった。これからは宜しく頼むよアーニャ」
「はい。私の皇子様」
 

 記憶は戻らなかったけど、愛しい皇子様は手に入れた。
 だったら他に欲しい物は無い。
 ブログだって、もうどうでも良い。
 これからはルルーシュ様自身が、私を記録して下さるだろうから。 




☆これも一種の寝返りネタ?
 アーニャには是非にルルーシュの騎士になって欲しいです。

 
 

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