忍者ブログ

諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

[37]  [35]  [34]  [33]  [32]  [31]  [30]  [29]  [28]  [27]  [26

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

愛しき姫君 5

 愛しき姫君 5「ゼロとルルーシュ」



 ルルーシュが帰ってきた。
「お帰り」
 いつものように暖かく迎えるが、ルルーシュの顔色が優れない。
「ルルーシュ?」
 強制とはいえ、クロヴィスがルルーシュに無体なことをしないと鷹を括っていたが何か有ったのっだろうか?
「ゼロ」
 ゼロが居る。
 ルルーシュの日常。
 7年前からの毎日。
「何か有ったのか?」
 この様子で何も無かったとは思えないが。
「ナナリーが居た」
「そうか」
 ナナリー。
 もう一人の実妹。
 ゼロにとっても大切な存在なのだが。
「何も言えなかった」
 言いたかったのに。
 クロヴィスの前では迂闊に喋れない。
 気が付いただろうに。
 嫌われたかもしれない。
「そうか」
 だが、今のゼロにとって何よりも優先すべきことは、
「少し休むと良い」
 目の前の少女の精神状態だ。
 妹を騙す事になってルルーシュの精神状態は良くない。
 現に真っ青な顔色をしている。
「でも、」
 でも・・・・・・
「ルルーシュ」
 ゼロはルルーシュを優しく抱きしめた。
 7年前から変わらない優しさ。
「ゼロ」
 7年前からルルーシュにとっては、ゼロの腕の中が一番安心できる場所だった。
「愛してる」
 そして最近増えた、もう一つの行為。
 それは優しいキス。
 啄ばむ様な口付けは、ルルーシュの心を溶かしてくれる。
「私も」
 自分の想いを口にする勇気がないので、気持ちを唇に乗せてありったけの愛情を込めてゼロに口付ける。

 触れるだけの優しい口付けだが、お互いの存在を確かめ合うのには最適だった。

「確かにナナリーも大切な妹だ。だが、それ以上にルルーシュの方が大切なんだ」
「ゼロ」

 大切で絶対的なお互いの半身。

「今は休みなさい。ナナリーの事は起きたら二人で考えよう」
「はい」
 ゼロが傍に居てくれるのなら安心できる。

 ゼロはルルーシュをベットに寝かせつけると、
「お休み」
 言葉と共に優しい口付け。
「お休みなさい」
 今までの緊張から開放されたせいか、眠りは直ぐに訪れた。
 眠りに落ちたルルーシュに微笑を浮かべると、
「良い夢を」
 この子には悪夢は似合わない。
 ルルーシュを起こさないようにそっと部屋から出て行った。

 次の作戦を早急に立てる必要がある。
 向かう先は黒の騎士団。
 自分の第二のホーム。


 

PR

ずっと貴方だけ HOME 愛しき姫君 4

カウンター

プロフィール

HN:
伊月 優
性別:
女性

活力になります

管理用

アクセス解析


ジオターゲティング

検索避け

忍者ブログ [PR]
Template by repe