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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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片翼の天使 1

 枢木スザクとカレン・シュタッフフェルトは恋人同士だ。
 アッシュフォード学園に通う者なら誰でも知っている。
 当人達が激しく否定していても、回りはそう思っていなかった。
「全く、迷惑な話だ」
 憮然とてスザクが言えば、
「賛成」
 カレンの方も釈然としない様子だ。
 二人が居るのは、アッシュフォード学園の生徒会室。
 勿論周りには、他の役員達もいる。
「でもさ~。そう言いながらも、二人で居ること多いよな?」
 それが噂の原因だろ。
 そうリヴァルが言えば。
「そよね。単品で見かけるより、二人セットで見かけるほうが多いよ」
 シャーリーも賛成している。
「うぅぅ、だけど」
 スザクとしても、好きでカレンとつるんでいる訳ではない。
 学校が終わった後の活動のためなのだが。
「それは・・・・」
 カレンにしても同じだった。
「でもさ、付き合っても居ないのに何でいつも一緒に居るんだ?」
 リヴァルの問いは、多分誰もが思っていることだろう。
 証拠に、今まで会話に加わっていなかったニーナすら聞き耳を立てている。
「それは、ちょっと言えない」
 というか、言っても信じて貰えるか?
 スザクが困った顔をしてカレンの方を見れば、絶対に誰にも言うなという鋭い視線が帰ってきた。
 普通の学生には有り得ない鋭い眼差し。
 スザクはバレルから落ち着いてと、アイコンタクトで会話する。
「ほ~ら、直ぐに目で会話なんてして、絶対に怪しいって」
 なおもリヴァルが聞きたそうにしていると、
「何の話?」
 今まで居なかったミレイが戻って来た。
「スザクとカレンさんが怪しいって話です」
「あら?付き合っているんでしょ?」
 何を今更とでも言うような表情だ。
「「違います」」
 ミレイの呆れた様子に、スザクとカレンは見事にハモった。
「そうなの?」
「そうです。それより会長、理事長は何の用事だったんですか?」
 このままではミレイにまで言われると悟ったスザクは、話の矛先を変えることにした。
「ああ、それがね、私の知り合いというか、遠縁にあたる子がアッシュフォードで学ぶことになったの」
「それって、転校生って事ですか?」
 こういった情報には目が無いリヴァルが直ぐに食らい付いてきた。
「多分、そうなるわ」
 だが、ミレイにしては歯切れの悪い言い方だ。
「「「会長?」」」
 様子のおかしいミレイに、スザク、カレン、シャーリーが心配して声を掛けてきた。
「本当は、あまり表に出てきて欲しくないのよ」
「何か問題でもある人なんですか?」
 問題児?
 ミレイの言葉から意味するのは、それくらいだろう。
「いいえ、傾国の美人よ」
 キッパリと言い切られてしまったが、
「え?ってことは、女性。やった~」
 リヴァルが喜んでいると、
「男よ」
 ミレイの無情な言葉に、喜んでいたリヴァルがガックリと肩を落とした。
「あの~会長。男に美人というのはどうかと思うのですが」
 余りにも落ち込んでいるリヴァルに同情してか、スザクが伺うように言うが、
「何を言うの!ルルちゃん程の美人で綺麗で可愛い子は居ないわ!」
「何ですか、それ?」
 男に対してどんな感想だよ。
「男で美人で可愛いって、会長~マジっすか?」
 どんな転校生なんだよ。
 リヴァルでなくても、そう思っているだろう。
「あの~、性格とかは?」
 シャーリーも気になったのか、好奇心に駆られたようだ。
「良いわよ」

 どっちの意味で?×5

『良い』という意味には二通りの意味合いがある。
 この場合は、どちらだろう?
「え~と、どちらの意味で『良い』のですか?」
 このメンバーで代表してミレイに聞くのは、やっぱりスザクの役目だろう。
「うふふふ。さ~て、どちらでしょう」
 悪戯な表情で笑っているミレイに、生徒会のメンバー達は安心してしまった。
 ミレイは、気心の知れた相手に対して表情を作ることがない。
 生徒会のメンバーだけの時は、嫌いな相手には、とことん嫌な顔をするのだ。
「それで、何時から来るんですか?」
 男というのは残念だが、性格も悪くなさそうな美人。リヴァルにしてみれば気になって仕方が無い。
「それが、未定~で~す」
「「「「「はぁ?」」」」」
「未定ってことは、何時来るか分からないのですか?」
「そうなの。来る事は確実なんだけど、色々とあるから」
 何時来れるか分からないのよね。
 ミレイにしても早く逢いたいのだ。
 祖父から聞かされた話に喜んだのも束の間、来るのは未定と言われてしまった。
「でも、来るのは確定なんですよね?」
「そうよ。それは間違いの。ただ・・・・・」
「ただ?」
 何だろう?
「いえ、何でもないわ。多分、近い内には来ると思う」
「そうですか」
「来たら。生徒会のメンバーに入れるからね」
「え?」
「コレは決定事項で~す」
「はぁ」
 何時に無く強引な展開だ。
「学年は2年生になるから、皆と同じよ」
「分かりました」
「じゃぁ今日は解散です。ちょっと用事が出来たから私は先に帰るわ」
 それだけ言うと、ミレイは慌しく帰っていってしまった。
「転校生ね」
「楽しみ」
「別に」
「でも、男なんだよな」
「・・・・・・・」
 スザク、シャーリー、カレン、ニーナは、それぞれの思いを胸に転校生が来ることを待ちわびた。   





☆本編スタート♪
 なのに、ルルちゃんは出来てませんでした(テヘ)
 ルルちゃんは次に登場予定です。


 

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