諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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風邪引き天使【前編】
注意!この話はシュナ子ルルが前提のロイド視点の話になります。
「待て」
「待て」
一斉に帰ろうとしている生徒たちの中、ロイドは担任により呼び止められた。
「何ですか~」
嫌な予感がしたために、担任に対してだが眉間の皺は仕方がないだろう。
「お前は、シュナイゼルと仲が良かったな?」
疑問系の問いだが、どこか絶対的な響きがある。
「さあ?」
一緒に居ることは多いが、仲が良いかと訪ねられたら疑問しか浮かばない。
ただ、そりが合うというかお互いに認め合っているので一緒に居ることが多いだけで、友達かと言われたら否定したい。
「まあ良い。このプリントを渡して欲しい。明日が締め切りだから、もし具合が悪いようならお前が預かってきて欲しい?」
頼んだぞ。
用件だけ言うと、担任はさっさと帰ってしまった。
「って、僕が持って行く事が決定してるんじゃ?」
というか否定件は与えられなかったように感じる。
「最悪」
別に相手の家の場所が分からないと言う訳ではない。現に一ヶ月前までは入り浸っていた場所だ。
ただ、一ヶ月前を境に誰もテトリーに入れなくなったのはロイド以外の友人たちも不思議がっていた。
ヤツ曰く、天使が居るから他人を入れたくないと言う訳の分からない返答ではぐらかされているが、実の所は誰も知らない。
一番仲が良い(不本意でしかないが)ロイドすら本当の理由を知らなかった。
「鬼の霍乱か~」
今まで病気らしい病気をしなかった悪友が、今日という日に限って風邪で休んだのだ。ウイルスの方が避けて通るような人物だったはずなのに、相当凶悪なウイルスが存在したらしい。
「全く~、仕方がないな~」
めんどくさい事が嫌いなロイドだが、一ヶ月前から起こった悪友の変化の理由も知りたかったので、今日のプリントは好都合だったのかもしれない。
「さてと、何が出てくるかな」
ニヤリと微笑みながら、ロイドは悪友の家へと向かった。
チャイムを鳴らして出てきたのは、風邪で休んでいる張本人だった。
そして、第一声は。
「お前か」
そっけない一言。
わざわざ学校からプリントを届けに来た相手に対して、ねぎらいの言葉すらない。
「あ~の~ね~。君の為に、わざわざプリントを届けに来たんだよ。もうちょっと、何かないの~」
お礼が欲しくて来た分けでわないが、もう少しねぎらいの言葉があってしかるべきだろう。
「頼んでないが」
「確かにねぇ、頼まれたのは担任にだけど、それよりも風邪じゃなかったの?」
見たところ元気そうな(というか、元気そのもののように見える)悪友の様子に、今日の事は仮病だったのかと勘ぐってしまいたい。
もっとも、この悪友は仮病ごときで学校に連絡を入れるタイプではない。
その悪友が、今日に限っては風邪で休みたいと連絡があったというのだ。
本当に風邪を引いたと思っていた。
「風邪だぞ」
何を今更的言い方だが、どこをどう見ても健康そうだ。
「仮病?」
の割には、珍しく連絡が有ったみたいだけどとロイドが言えば。
「本当に風邪を引いたんだがな」
ヤレヤレと肩を竦めている。
「でも~、元気そうだけど~」
どこが風邪だって?
「ああ、確かに私は風邪を引いていないな」
「だったら、やっぱり仮病なんじゃ~」
そこまで言ったとき、奥の方から子供の声が聞こえた。
「どうした!どこか辛いのか?」
今までクールに決めていた悪友が、一転して心配そうな顔で部屋の中に舞い戻ってしまった。
「って、何事!」
クールというか、世間を斜めに見ていた悪友とは思えないほどの慌て振りに、好奇心が刺激されたロイドは、不適な笑みを浮かべると家の中に上がってしまった。
「お邪魔します」
勝手知ったる他人の家、一ヶ月前までは毎日のように通っていた場所なのだ。
一ヶ月振りに上がったのだが、どこか前と違う。
一言で言えば、生活臭が漂っている。
前までは、本当にココで暮らしていたのかと疑問に思うほどに何も感じなかった場所なのに、今では確実に人が住んでいる場所だと断言できる。
「何だろうね~」
今までとの違いを探してみるけど、目新しいものは何も見つからない。
今までとの違いを探してみるけど、目新しいものは何も見つからない。
なのに、前には感じなかった人の気配。
「ねえ、何があったの?」
疑問は本人に聞けば良いと、シュナイゼルの部屋の扉を開けた。
☆子ルルは次回に持ち越し。
☆子ルルは次回に持ち越し。
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プロフィール
HN:
伊月 優
性別:
女性
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