諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
[108] [109] [110] [111] [112] [113] [114] [115] [116] [117] [118]
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
別れたら好きな人 9
繋がれた手。
暖かさが伝わってくる。
自分よりも大きくて力強い手。
幸せを運んでくれる。
この時ルルーシュは、とても幸せだった。
ジノは何かにつれてルルーシュを優先してくれる。
自由奔放で子供のような一面を見せたと思ったら、次の瞬間には大人のような落ち着きを見せる。
一瞬、一瞬が変化に富んでいて、目が離せない。
『ああ、こんなにも好きなんだ』
今ならストンと自分の気持ちに素直になれる。
傍に居るだけで幸せだ。
自分の想いを、ギュッと繋いだ手に込めてみた。
「?どうしたの?」
加えられた力に、ジノは隣を歩く自慢の恋人を見詰めた。
「何でもない」
素直になれると思った矢先なのに、口から出るのは優しくない言葉。
こんな事を言いたかった訳じゃない。
『好きだ』と言いたかったのに!
天邪鬼な自分が怨めしい。
「何でもなくはないでしょ」
優しく言い含める様は、年下とは思えない落ち着き。
「だから、」
「はい、ストップ」
またしても天邪鬼な言葉が出ようとした瞬間、ジノに止められてしまった。
「・・・・・・・」
「ルルーシュが、上目遣いに見て来る時って、言いたい事がある時だけって知ってた?」
「え!」
知らなかった。
「そうだろうね。ルルーシュって自分の事には疎いからね」
「ほっとけ」
俺のどこが疎いと言う事に成るんだ?
「ルルーシュは可愛いな」
「知らない」
プイッと顔を背ける仕草にすら、ジノは魅せられてしまう。
この瞬間が続けば良い。
「ルルーシュ」
真剣なジノの声。
「・・・・・・・・」
それでも、振り向いたら負けのような気がして、ルルーシュは下を向いてしまった。
「ルルーシュ」
ソット肩に添えられる手。
「・・・・・・・・」
何でだろう、凄く恥ずかしい。
悶々と考えていると、ジノの気配が近付いてきた。
そして、耳元に掛かるジノの吐息。
「愛してる」
囁かれた言葉はシンプルだが、強烈だった。
「///////////////」
今度こそ本気で顔を上げられない。
今顔を上げてしまったら、真っ赤になっているのがバレてしまう。
「だから、傍に居て」
その言葉に、顔を上げられないルルーシュは頷く事しかできなかった。
幸せで、本当に幸せ過ぎて、終わりがあるなんて思わなかった。
☆結局、ラブラブな二人が書きたかったので遠回りしました。
次回から急展開の予定。
カウンター
プロフィール
検索避け