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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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一緒に

☆死にネタに見せかけたギャクです。
 心の広い方だけお読み下さい。



 ロロだけが悪いわけじゃない。
 だが、どうしても許せないのだ。
「好きだったよ、シャーリー」
 もう帰ってこない愛しい人。
 ロロが殺した人。
「皆居なくなる」
 俺が愛した人は皆居なくなる」
「あぁ、世界は孤独だ」
 これが王の力だというのなら、こんな力など要らなかった。


 大切な人を失う力。

 
 ギアスの力は孤独。
 開放されるのは鼓動が止まったとき。
 ならば、
「死という名の開放を与えてやろう」
 それが罪を償う方法。
「兄さん!」
 ロロに向けられた拳銃。
「孤独なのは一瞬だ」
「どうして、」
 自分のギアスならば避けることができる。
 だけど体が動かない。
 信じたいのだ兄を、ルルーシュを。
「大丈夫だよ」
 ロロの怯えている顔も、ルルーシュにはどうでも良かった。
 シャーリーの死は、それほどまでにルルーシュを追い詰めていたのだ。
「・・・・・・・」
 何を間違えたのだろう?
 兄が向けてくれた笑顔は本物だと思ったのに。
「いつまでも一人にはしないよ」
「兄さん」
 今から殺そうとしている相手に対しての言葉ではない。
「やるべきことが終わったら、直ぐに俺も後を追うから」
 ギアスはこの世界に在ってはならない。
 それは、この左目に宿ったギアスにも当て嵌る。
「本当に?」
 コレは本当の言葉。
 信じて良いの、兄さん?
「あぁ。シャーリーやナナリーと違って、俺達の行き着く先は地獄だろう」
「そうだね」
 それだけ多くの人間を殺してきたんだから。
「やるべき事をやれば、ロロの元へ行くよ」
 それが地獄だとしても。
「兄さん」
 信じよう。
 最後くらい心ら信じてみよう。
「死んでくれるか?」
 直ぐに後を追うから。
「兄さんも来てくれるの?」
 来てくれるの?
 見捨てるんじゃなくて?
「ああ、ブリタニアを壊したらお前の元に向かおう」
 ブリタニアさえ無くなれば、俺の生きている意味はない。
 そうしたら、お前の元に向かおう。
 それが、俺にできる唯一の贖罪。
「じゃあ、良いよ」
 死ぬのは怖いけど、後で兄さんが来てくれるのなら良いや。
「済まない、ロロ」
 ルルーシュが拳銃を持つ指に力を入れようとした時、


『ダメー』


 頭の中に聞こえてきた懐かしい声。
「え?」
 それは有り得ない声だった。
「・・・・・・・」
『ロロ君を撃っちゃダメだからね』
 もう一度聞こえてきた声。
 ロロの方を見れば、自分の後ろを見て驚いている。
「ロロ?」
「兄さん、後ろ」
「後ろ?」
 ロロが真っ青になりながら指を指すのは自分の後方。
 何がだと思いつつ振り返ると、
『ルル』
 そこには懐かしい少女が半透明の姿で浮いていた。
「シャーリー?」
 本当にシャーリーなのだろうか?
 でも、
『そうだよ、ルル』
 嬉しそうに笑う姿はシャーリーそのものだ。
「生きてた?」
 半透明だし浮いているが、生きていたのだろうか?
『ゴメンね。私は多分死んでいると思う』
「「・・・・・・・・」」
『ロロ君に撃たれて死んだのは事実だけど』
「シャーリー」
 哀しそうな顔をさせたくなかった。
『でもね、ルル。ルルを一人にしたくなかったの』
「なんで・・・・」
『何か大きな力が、ルルを絶対に一人にするなって言うの』
「それは・・・・」
 ギアスの力?
『だから、ルルの傍に居たくて戻ってきちゃった』
 だめだった?
 首を傾げて見せる姿は生前と変わらない。
「いや、どんな姿でも帰ってきてくれて嬉しいよ」
 幽霊だし半透明だし浮いているが、そんなことはどうでも良い。
 目の前にシャーリーが居てくれるのなら。
『ルル』
「シャーリー」
『だからね、ロロ君の事を許してあげて』
「っな!、それは!」
 君を殺した相手なのに?
『だって、ロロ君はルルの為に私を撃ったわ。立場が違えば私だって撃っていたかもしれない』
「だが、」
『こら。殺された私が許すんだから、ルルも許してあげなさい!』
「ああ、分かった」
 シャーリーに言われては、憎むことはできない。
「兄さん」
 それまで黙って聞いていたロロだったが、真っ青な顔をしてルルーシュを見つめている。
「済まなかった」
「そんな、悪いのは多分僕だったんでしょ」
 記憶が戻ったから殺してしまった。
 だけど兄さんを見ていれば、殺さないほうが良かったのだろう。
 今まで気が付かなかった。
『はいはい。ルルとロロ君が仲直りして嬉わ』
「「シャーリー」さん」
『これからは3人で一緒よ』
「3人?」
『そう、ルルとロロ君と私の3人』
「傍に居てくれるのか?」
 ずっと?
『ええ、これからは絶対にルルを一人にしないわ』
 その為に私は帰ってきた。
「シャーリー。ありがとう」
『これからも宜しくね』
 シャーリーが嬉しそうに言えば、
「ああ」
「はい」
 ルルーシュとロロも嬉しそうに頷いた。




☆幽霊となったシャーリーの姿は、ギアスユーザーしか見れません。
 だから普段見れるのはルルーシュとロロとオレンジ君だけです。

 

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