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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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愛しき姫君 6

愛しき姫君 6「カレン」



 黒の騎士団は、自分やルルーシュの望みを叶えるべく1年前に創った組織だった。
 事前の準備に力を入れていたおかげで、この1年は問題なく機能している。
「ゼロ」
 最近は組織に顔を出すたびにカレンが一番最初にゼロを見つけることが多い。
 ゼロの騎士としての立場を明確にしているため、ダレもがゼロの隣に居るカレンのことを認めている。
「カレンか」
「どうしたんですか?今日は来られないと聞いていましたが」
 本来なら、今日はゼロが来る日ではないのだ。
「少し、急いでやらなくてはいけないことができた」
「急ぎの任務ですか?」
 ゼロは完璧なまでに事前に作戦を立てている。
 それは、ゼロの騎士になって知ったことだが、その完璧なまでの緻密さは感嘆に値する。
「ルルーシュが泣くんだ」
「なっ!誰がルルーシュを泣かせたんですか!!そんなヤツ私が成敗します」
 というか、ギッタンギッタンにしてやるわ!
「誰のせいという訳ではない。ただ、あの子の妹が帝国側に居るんだ」
「え?」
 妹がいたんだ。
「あの子の出生は特殊だ。カレン、君を信じても構わないか?」
 これから言うことでカレンが離れていくとは思わないが。
「勿論です」
 ゼロにもルルーシュにも信用されたい。
「分かった。では、あの子の過去を話そう。だがそれは後戻りできないということだ」
「はい」
 そして、ゼロが語ったのは衝撃的な事実。
 ブリタニアの皇子として育てられて、母親を亡くし、7年前に人質として日本に来たこと。
 ブリタニアの日本侵略と共に死んだとされたこと。
「これが全てではないが、大まかな事実だ」
「・・・・・あの」
「何だ?」
「ルルーシュって、生まれたときから女性ですよね?」
「そうだ」
「なのに皇子って?」
「あの子の出生は複雑なんだ。そのことは、まだ言うわけにはいかな」
「そうですか」
「不満か?」
「いいえ。少しでも話して貰って嬉しいです」 
 少しでもルルーシュのことが知れて嬉しい。
 それが全てではなくても、他の人たちよりは色々と知ったのだ。
 今はコレだけで満足といえる。
「あの子の妹が、ナナリー・ヴィ・ブリタニアがこの日本に来ている」
 できれば、まだ早いと思うのだが。会ってしまったのなら仕方が無い。
「それは・・・・」
「クロヴィスのところで会ったらしい」
「あの男の!」
 クロヴィスがルルーシュに言い寄っていることは知っている。
 現に今日だとて、軍人達を使って学園からルルーシュを連れ去ったのだ。
「あの子には笑顔でいて貰いたい」
「勿論です!」
 ルルーシュには笑顔が一番似合うのだ。
 哀しい顔などさせたくない。
「その為に、ナナリー皇女を手に入れたい。本来ならコレは私情だから黒の騎士団は動かせないのだが」
 さて、どうするか。
「大丈夫です。私とナオト兄さんに、扇さん達の限られた人間なら黒の騎士団としてでなく個人として動けます」
 ルルーシュの為なら私は絶対に動くし、私が説得すればナオト兄さんや扇さん達の昔からの知り合いは動いてくれるはず。
「やってくれるか?」
「勿論ですゼロ」
 やってみせます!
「すまない」
「いいえ。ゼロとルルーシュの為なら何だってします」
 私に居場所と目的を与えてくれた二人のために。
 紅月カレンは、何だってしてみせます!


 

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