諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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写真
☆ロロルルです。
テレビの反動で思わず書いてしまいました。
初めに用意していた数枚の写真。
偽りの兄弟として暮らし始めた当初に作られた合成写真。
兄弟といえど名ばかりなのだらか、写真なんてそれだけで十分だと思っていた。
それなのに、
「写真?」
「そうだロロ。最近は忙しくて2人だけの写真を撮っていなかっただろ」
だから撮ろうと優しく微笑むルルーシュに、ロロの方は気が引けてしまう。
最近どころか、この偽りの兄とは撮ったことなど一度も無いのだ。
今アルバムに入っている写真は、全てがブリタニアの手で作り上げられた合成写真なのだから。
「えっと、その・・・」
正直言えば写真なんか撮りたくない。
影で動かなくてはいけない自分の写真なんて表に出すわけにはいかない。
「どうかしたのか?」
「な、なんでもないよ兄さん」
だが、ここで断ればルルーシュが不審がるだろう。
円滑な兄弟関係が任務内容に含まれているのだ、断って不審に思われるわけにはいかない。
「じゃあ、撮る?」
「うん」
それ以外の返答をロロが答えられるわけがない。
ロロの返事を聞くと、ルルーシュは嬉しそうにデジカメを取り出した。
「前は良く撮っていたよな?」
何で最近は撮らなくなったのだろう?と不思議がっているルルーシュに、
「そうだね。最近は撮っていないね」
ロロは話を合わせるしかない。
ルルーシュの記憶は、ナナリーとの物だろう。
本来ならばロロとは関係ないのだ。
「その分、今日はたくさん撮ろう」
言葉と共にルルーシュは、1枚2枚と次々にロロの写真を連写していく。
「兄さん、撮り過ぎだから」
初めは2,3枚程度だろうと高を括っていたが、既に二桁は軽く撮っている。
それでもルルーシュの手は止まらない。
「そんな事無いぞ。ロロの写真なんだから、たくさん撮らないと」
嬉しそうに次々と撮っていくルルーシュ。
「もう、兄さん!」
30枚以上は撮っただろう。
流石に撮りすぎだ。
ロロの怒った様な声にルルーシュは渋々撮影を止めたが、まだ撮りたそうな顔をしている。
「もう1枚だけ」
そう言ってカメラを構えたルルーシュから、ロロは素早くカメラを奪い取ってしまった。
「没収」
「ロロ!」
「兄さんばかりズルイよ。僕だって兄さんを撮りたい」
楽しそうにカメラを構えていたルルーシュに釣られて、ロロも写真を撮ってみたくなったのだ。
「そうだな」
ロロの言葉にルルーシュは嬉しそうに笑った。
「撮るよ」
「ああ」
カメラ越しに見つめるルルーシュは、とても優しい顔をしている。
自分だけに向けられる顔。
そんなルルーシュの顔を見ていると、ロロは心臓がドキドキしてきた。
ギアスの使いすぎで出る発作のときとは違う締め付けた痛み。
それが何なのかロロには分からない。
ただ、この撮った写真は貰おう。
自分にだけ向けられた笑顔の写真を持ち歩きたくなったのだ。
後日、ルルーシュから誕生日プレゼントと言われて貰った携帯に付けるロケット。
初めて人から貰ったプレゼント。
またしてもロロの心臓がドキドキしてしまった。
「嬉しい」
それは初めて心から出た言葉。
だから、ロケットの中にはルルーシュの写真を入れた。
自分が撮ったルルーシュの写真を。
☆ロロ追悼SS第一弾(え?)です。
大好きだったよロロ。
補足1・本編のロロのロケットですが、オルゴールという指摘を受けました。伊月は単純なので、ロケット=写真 しか思いつきませんでした。なので、この話の中のロロが持っているロケットは写真が入るタイプのヤツと思っ てください。
補足2・初めにルルーシュからプレゼントとして渡された時には、ブリタニアが用意したロロとルルーシュの合成 写真のツーショットが入っていました。
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