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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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愛しき姫君 7

愛しき姫君 7「奪還失敗」




 ナナリーの救出作戦は、少数のメンバーで行うことが決まった。
 中心メンバーとして紅月兄妹が動くことになっている。
「コレは私の私情だ。止めたいものは名乗り出てくれ。強制はしない」
 ゼロの言葉に誰も動こうとはしなかった。
「私達は自分の意思でココにいます」
 だから心配しなくても良いとカレンの目が語っていた。
「よかろう。では、行くぞ」
 目的はナナリーの奪還。


 途中までは順調に進んでいた計画だが、最後の最後でしくじった。


 それは、あと少しでナナリーの元というときに起こった。
「待て!」
 行く手を遮るのは一人の少年。
 カレン達とは別々に行動していたため、ゼロは一人で敵と向かい合う。
「邪魔をするな」
「君は・・・・」
 違う!
 スザクは初めてゼロと対したが、ゼロはルルーシュじゃない!
 仮面で顔を、黒のスーツとマントで体系を隠してるが、それでも違うと確信できる。
 クロヴィスの病室で会ったのがルルーシュで、この人物とは別人だと確信できる。
「誰だ?」
 不思議な表情で自分を見つめる少年。
 だが、ゼロの記憶には無かった。
 

 いや、一人だけ心当たりが無いこともない。
 それは、
「枢木スザクか?」
 話には聞いていたが、容姿についてまでは聞いていなかった。
「そうだ」
 やっぱり違うんだ。
 自分を知らないゼロ。
 7年前の記憶とは掛け離れているゼロ。
 全てが別人と言っている。 
「君は誰だ?」
 ならゼロは誰だ?
「私が誰だと?変なことを聞く。この国において、私を知らないものはないと思うが」
 ゼロがニヤリと笑うのが仮面越しにも分かった。
「ゼロ」
 何かムカつく。
「なんだ、知っているじゃないか」
 高飛車言い方だ。
「そうじゃない!そうじゃなくて・・・・」
 何と言えばいい?
 ここでルルーシュの名前を言えば、或いは反応が返ってくるかもしれない。
 だが、ゼロと無関係だった場合はルルーシュを危険な目に遭わせる事になるかもしれない。
 それだけは避けなくてはならない。
「悪いが君に付き合っている場合ではない」
「何!」
「ここは通して貰うぞ」
 何が何でもナナリーだけは連れて帰らなければならい。
「そんなことはさせない」
 ナナリーを正体不明のテロリストに渡すわけにはいかない。
 約束したんだルルーシュと。
 僕がナナリーを守るって。
 今の僕にはそれしかないのに。


『『ナナリーだけは』』


 正反対の位置に居ながら、二人が考えていることは同じだった。
 だが、それをお互いに知るすべはなかった。


 そして、二発の銃声。
 一発は壁にめり込み。
 一発はゼロの左腕に当たった。


 大きな誤算は、最後に立ちはだかった枢木スザクの身体能力がゼロよりも上回っていたこと。
 ナナリーの奪還は失敗に終わった。


 

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