諦めが肝心
黒子とギアスがメインかな?
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朝の風景
☆「天使に囚われて」の続き。シュナ様とルルが一緒に暮らすようになった翌日の話。
シュナ兄様が、単なる変態さんになってしまったかも。
ショタコン兄が許せると思える方だけお読み下さい。
朝起きると、朝食の準備がしてある。
シュナ兄様が、単なる変態さんになってしまったかも。
ショタコン兄が許せると思える方だけお読み下さい。
朝起きると、朝食の準備がしてある。
高校生ならば当たり前かもしれないが、高校入学と共に1人暮らしを始めたシュナイゼルには馴染みがない。
だからこそ、キッチンから匂ってくる香りにオヤッとおもってしまった。
昨日から1人増えたとはいえ、相手は10歳児。
家事などは期待していなかった。というよりも出来ないだろうと聞きもしなかったのだ。
だが、
「良い匂いだ」
食欲をそそる匂い。
ガチャリとキッチンの扉を開けると、今までキッチンに置いてあったが使用される事のなかったシュナイゼルのエプロン(黒)を身に着けたルルーシュがせっせと朝食の準備をしていた。
「おはよう」
朝から微笑ましい姿に、顔の筋肉が緩んでしまう。
「兄上!」
自分の方を見て微笑んでいるシュナイゼルに、ルルーシュも笑顔で返す。
「美味しそうだね」
テーブルの上には、バランスの良いメニューが並んでいる。
「えっと、お口に合えば良いのですが」
恥ずかしそうにモジモジとしながらも、テキパキと手を動かしている。
「慣れているね」
動きに無駄がないし、随分と手馴れているようにみえる。
「はい。母様が、出来る事は何でもしなさいって言って、色々教えてくれました」
「立派な母親だったんだね」
自分の母からは、お金以外に貰ったモノなどない。
愛情が無かったとは言わないが、愛情すらお金で買えるものだと思っているような人だった。
「はい。自慢の母です」
だからこそ、ルルーシュが誇らしげに母親の事を語る姿が眩しく映る。
「それは良かった」
この子が真っ直ぐに成長したのは、その母親のお陰だろう。
見た事もないルルーシュの母親だが、感謝せずにはいられない。
「あの、その」
急にモジモジしだしたルルーシュに首を傾げると。
「どうした」
優しく問いかけた。
人に興味のない自分が、こんなに優しい声が出せるとは思わなかった。
「えっと、兄様の好みが分からなかったので適当に作ったのですが、その・・・・お口に合うか分からなくて、その・・・・」
作っては見たものの、実は迷っていたのだ。
「ルルーシュの作ったものならば、何でも美味しいよ」
不味い訳がない。
「/////兄様。感想は食べてからにして下さい/////」
食べる前から言われても、困ってしまう。
「そうだね。でも、食べなくても分かるよ」
絶対に美味しいに決まっている。
この可愛らしいルルーシュが自分の為に(ココがポイント)作ってくれたのだ。
「もう、兄様ったら」
照れ隠しに上目使いで見上げてくる姿は、凶悪なまでに可愛いらしい。
「心配だ」
こんなに可愛らしいルルーシュに、変な虫が(自分の事は棚上げ)付かないか心配で仕方がない。
「え?兄様?」
コテン。
首を傾げている姿は、天使だって叶わない。
「ああ、ルルーシュは本当に可愛いね」
どんなに心配しても尽きないだろう。
「もう。僕は男なんです。か、可愛いって言葉は、その、女の子に言うものです」
プーっと頬を膨らませて睨み付けてくるが、可愛い顔で睨んでも怖くない。
それどころか、やっぱり微笑まし過ぎて頬が緩んでしまう。
「悪かったね」
全く悪いとは思っていなかったが、ココで謝らないとルルーシュの機嫌が悪くなってしまうかもしれない。
それだけは避けたい。
「分かってくれれば良いんです。それより、嫌いなものとかはありませんか?」
分からないので、適当に作ってしまったが、嫌いなものがあったらどうしよう。
「大丈夫だよ。好き嫌いはないからね」
あったとしても、ルルーシュの作ったものならば笑顔で食べきれる自信がある。
「良かった。あの、じゃあ、冷めない内に食べましょう」
机の上には、スープにサラダにスクランブルエッグとトースト。
完璧な朝食が並んでいる。
見た目も美味しそうだが、味も絶品だった。
「ルルーシュは何時でもお嫁さんに来れるね」
行けるではなく、来れる。
暗に何時でも自分のお嫁さんになれると遠まわしに言ったのだが。
「だから、僕は男です。お嫁さんになれません」
「それは、残念だ」
やっぱり伝わらなかったようだ。
でも、時間だけはタップリとある。
ゆっくりと落としていくのも一興だ。
「もう、兄様ったら」
「ゴメンね」
あははと笑いながら楽しい朝食を取る。
何年か振りの安らいだ朝。
たった一人傍にいるだけで、こうまで違うとは思わなかった。こんな安らぎを思えてしまえば二度と手放せない。
☆ルルに対しては白い兄。ルル以外には真っ黒な人。
次はロイドさん視点で書いても楽しいかも。
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伊月 優
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女性
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