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諦めが肝心

黒子とギアスがメインかな?

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マイレディ

☆ロイルルで騎士皇女です。ちなみにルルーシュは5歳くらいのつもりで書きました。






 ロイド・アスプルンド。
 この名前は、一部の人間の間では有名だった。
 元々は第二皇子シュナイゼルの友人として有名だったのだが、ある日を境に一転して別のことで有名になった。
 それは、幼いルルーシュ皇女殿下の騎士になったことで有名になったのだ。


「ルルーシュ様。待っていてください。直ぐに行きます」
 今日も今日とて、嬉しそうにアリエスの離宮へ通うロイドの姿が見られる。
 彼の日課は、毎朝アリエスの離宮へ向かうことから始まる。
 アリエスの離宮でロイドを待ち受けているのは、ルルーシュ皇女殿下。
 第三皇女ながら、母親の美貌を受け継いだ姿により、皇帝陛下のお気に入りの皇女様だった。
 皇帝のみならず、幼いながらも頭の良いルルーシュは、高位継承権を持つ兄や姉達のお気に入りでも有る。
「おはようございます。ルルーシュ様」
 そんなルルーシュに朝から会えるのは、ロイドがルルーシュの騎士だからだ。
 本来ならは騎士を持つのには早すぎる年齢だが、ルルーシュのおねだりによりロイドの騎士就任が決定した。
 おねだりの相手は、勿論皇帝陛下。
 溺愛するルルーシュの頼みに、デレデレしながらロイドの騎士就任を決めてしまったのだ。
 そのせいで、ロイドは誰に何を言われようとも、ルルーシュの騎士としての地位を不動のものにした。
「ロイド」
 嬉しそうにテクテクと自分に駆け寄る姿に、頬が緩んでしまう。
「慌てて走ると転びますよ」
 なにせ何度も前科があるのだ。
 頭は良いのだが運動が苦手なルルーシュは、何も無いところでも転ぶ。
 急に転ぶ。
 何度も転ぶ。
 その度にロイドは抱きとめるのだが、離れていては間に合わないこともある。
 その時は、泣きそうになっているルルーシュを宥める事になるのだ。
 もっとも、それすら嬉しいと感じてしまうロイドは末期かもしれないが。
「転ばないもん」
 プーっと頬を膨らませて怒る姿も可愛らしい。
 ロイドは自分の主である、この小さな姫君にメロメロなのだ。
「はーい分かりましたから、歩いてくださいね」
 走るよりは歩いたほうが転ぶ確立が減る。
「むー。大丈夫だもん」
 転ばないもん。
 ルルーシュが言った瞬間に、
「あ!」
「ほあ?」
 転びそうになったルルーシュを、ロイドは驚異的な身体能力でキャッチした。
「何とかセーフですね」
「うー。ゴメンなさい」
「ルルーシュ様が無事なら良いんですよ」
「ありがとう。ロイド」
 ニッコリと笑う姿は幼いながらに気品があって、将来が楽しみでならない。
「どういたしまして。ですが、ルルーシュ様は姉君なのですからナナリー様のためにも、もう少しだけ落ち着きましょうね」
「はい」
 そうだ、私はナナリーのお姉ちゃんなんだ。
 もっとシッカリしなくちゃ。
 ロイドは何時だって、私の為を思ってくれる。
 だから大好き。
「さすが、私の皇女殿下」
 敬意を称して呼んだのだが、ルルーシュ様は気に入らないようだ。
「もっと違う呼び方が良いの」
 ダメ?
 上目遣いに聞いてくる姿は、幼いながらに妖艶だ。
 クラクラしてしまう。
「どこで、そんな仕草を覚えたんですか?」
 ああ、もう、可愛すぎる!
「えっと、シュナイゼルお兄様が、ロイドに頼みごとをするときに使いなさいって教えてくれたの」
 可愛らしく「うふふふ」と笑う姿に、ロイドは脱力を覚える。
「あの性悪」
「なに?」
 ボソッと呟いた言葉は、どうやらルルーシュには聞こえなかったようだ。
 良かった。こんな事でルルーシュの言葉使いが悪くなったら、泣くに泣けない。
「なんでもありませんよ。それよりも、違う呼び方ですか?」
「そう!皇女殿下は嫌」
 だって、お姉様達や妹達も皇女殿下だ。
 皆と同じは嫌だ。
 ロイドは、私だけのロイドなのに。
「では~、こういうのは?」
「どんなの?」
 頭の良いロイドだ、自分の気に入る答えを出してくれるに違いない。
「マイレディ」
 私だけのレディ。
 私だけのルルーシュ様。
 自分で言うのもなんだが、良いかもしれない。
「素敵」
 とっても素敵。
 ロイドの言葉だからかな?凄く素敵に聞こえる。
「では、マイレディ。お手をどうぞ」
 そっと出されたロイドの手に、ルルーシュは自分の小さな手を乗せた。
「うふふふ、ロイド。大好き」
 何時だってロイドは、私の欲しい答えをくれる。
 だから、大好き。
 ずっと傍に居て欲しい。
「僕も、ルルーシュ様の事が大好きですよ」
 好きすぎて、手放せない位に。
 もっとも、手放すつもりは無い。
 誰よりも大切な、私のレディ。





☆この設定で、ロイドとの出会い編や、大人バージョンの話なんかも書きたいかも。
書くものが多いので、いつになるかは不明ですけどね。
 

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